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» 2019年09月26日 06時33分 公開

鳥取砂丘のミステリー カエルはどこからやってくる? (1/3)

見渡す限りの砂地が広がる鳥取砂丘。夏には地表の表面温度が50度を超すこともある乾燥した土地に、カエルが生息していることはあまり知られていない。現れるのは「オアシス」と呼ばれる水たまりの周辺。夏には干上がってなくなってしまう場所にもかかわらず、春から秋にかけて毎年目撃されている。本来乾燥に弱いはずのカエルがなぜ、砂丘にいるのか。そんな疑問の解明に挑む大学生がいる。

[産経新聞]
産経新聞

 見渡す限りの砂地が広がる鳥取砂丘(鳥取市)。夏には地表の表面温度が50度を超すこともある乾燥した土地に、カエルが生息していることはあまり知られていない。現れるのは「オアシス」と呼ばれる水たまりの周辺。夏には干上がってなくなってしまう場所にもかかわらず、春から秋にかけて毎年目撃されている。本来乾燥に弱いはずのカエルがなぜ、砂丘にいるのか。そんな疑問の解明に挑む大学生がいる。

photo 観光客が訪れる鳥取砂丘。乾燥した砂丘の真ん中でカエルが生息している=9月、鳥取市
photo 鳥取砂丘で撮影されたトノサマガエル。通常は田んぼなどでよく見られる(千葉駿さん提供)
photo 鳥取砂丘で撮影されたニホンアマガエル(千葉駿さん提供)

ど根性ガエル

 「砂丘ガエル」が現れるのは鳥取砂丘の名所「馬の背」の麓にある「オアシス」と「尻無川」。草地が広がり、昆虫も生息している。そこを跳びはねるカエルたちは、砂丘を巡視するレンジャーらから「ど根性ガエル」と呼ばれてきた。

 2カ所のうちオアシスは、砂丘の地下水が湧き水となってできる水たまり。冬には水深1メートルを超えるが、夏には干上がってなくなってしまう。そんなオアシスに一部のカエルが姿を見せるのだが、それだけではなく、卵を産み、卵からかえったオタマジャクシも目撃されている。だが、それが成体になった姿は確認されていない。

 一方、尻無川は幅約30センチ〜約1メートル、長さ約80メートルの小さな川。こちらは年中流れているが、水流があるため、カエルはいても産卵することはないという。

 これらのカエルはどこで生まれ育っているのか。この謎に挑んでいるのが公立鳥取環境大環境学部4年、千葉駿(はやと)さん(22)だ。

週2回、夜の砂丘で調査

 東京都出身の千葉さん。物心ついたころから生き物が好きで、よくカブトムシやセミを捕まえていた。動物たちの生態をユーモラスな語り口で描いた同大環境学部、小林朋道教授(動物行動学)の書籍「先生シリーズ」に魅せられ、同大に進学した。

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