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» 2019年10月03日 06時47分 公開

人気アニメ作画監督が「1年半ノーギャラ」告発 “アニメ大国”日本の「厳しい労働環境」実態 (1/2)

NHKの朝ドラ「なつぞら」は日本アニメの黎明期が舞台の一つだったが、現代のアニメ制作現場では、人気作品の作画監督が「約1年半ノーギャラ」を告発して話題となった。世界的にも評価が高い日本アニメの労働環境はどうなっているのか。専門家に話を聞いた。

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 9月に終了したNHKの朝ドラ「なつぞら」は日本アニメの黎明期が舞台の一つだったが、現代のアニメ制作現場では、人気作品の作画監督が「約1年半ノーギャラ」を告発して話題となった。世界的にも評価が高い日本アニメの労働環境はどうなっているのか。専門家に話を聞いた。

 「実は今回シリーズ第1話から参加でしたが、全てノーギャラ、無償で参加をさせて頂きました」とツイートし、約1年半ギャラが未払いだったと明かしたのは、テレビアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」で作画監督を務めたアニメーター、芦谷耕平氏。その後、プロデューサーから対応すると連絡を受けたという。

 アニメーターの経済環境については一般社団法人「日本アニメーター・演出協会(JAniCA)」が2008年から実態調査を行っている。最新の19年版の「アニメーター実態調査」の集計では、アニメ制作者の平均年齢は約39歳で、平均年収は約440万円。平均労働時間は月に約231時間で、1カ月の平均休日数は5.4日だった。

 アニメーターの労働などを研究する長野大学企業情報学部助教の松永伸太朗氏(労働社会学)は、「JAniCAによる09年の調査と比べると、労働時間は縮小され、年収も改善傾向にある」と解説する。

 「ジョジョ」における金銭トラブルついて松永氏は「管理部門の仕事量が多く、支払いを忘れてしまっていた可能性もある。アニメ業界では1980年代からフリーランスの割合が多く、契約文化があまり浸透していなかった。現在は改善しつつあるが、他の業界と比べて完全に浸透したとはいえない」と指摘する。

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