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» 2019年10月08日 07時30分 公開

ボロ儲けの「偽シャンパン」防げ 撲滅策「追跡ラベル」で市場に活気 (1/3)

秋は食べ物がおいしい季節です。そんな季節にピッタリなのがワインやシャンパンなのですが、シャンパンの本場、仏では最近、シャンパンにとある工夫がされ、それが業界を活気づかせているというのです。

[産経新聞]
産経新聞

 さて、今週ご紹介するエンターテインメントは、食欲の秋ということで、「食」の話題です。

 昔から「天高く馬肥ゆる秋」と言うだけあって、秋は食べ物がおいしい季節です。そんな季節にピッタリなのがワインやシャンパンなのですが、シャンパンの本場、仏では最近、シャンパンにとある工夫がされ、それが業界を活気づかせているというのです。


1本4500円……ひと手間「ボロ儲け2.2億円」

 今年6月2日付でフランス通信(AFP)などが伝えているのですが、仏のシャンパン生産者たちが最近、ラベルやコルク栓の上部から周囲を覆うキャップシールにQRコードと無線自動識別(RFID)タグを付けることで、シャンパンの動きを個別に追跡。偽物の販売や不正取引の防止に役立てているのです。

photo シャンパンを楽しむ女性たち=大阪市北区(恵守乾撮影)写真はイメージです

 なぜかといいますと、欧米などではここ数年、高級シャンパンの偽物が出回ったり、不正取引が横行していることが問題となっているからです。

 2016年2月1日付の英紙ガーディアン(電子版)などによると、イタリアの財務警察が、観光地、ベネチアに近い北部ヴェネト州の町、バドヴァのそばの田舎に建つ小屋で、高級シャンパンの代名詞「モエ・エ・シャンドン」の偽物約9000本と「モエ・エ・シャンドン」の偽ラベル約4万枚を押収しました。別の案件を捜査していた地元の財務警察が、製造シリアル番号がないラベルが付いた「モエ・エ・シャンドン」のボトルを偶然、見つけたことがきっかけでした。

 シャンパンとは、仏北部、シャンパーニュ地方で作られ、仏の原産地呼称法(AOC法)が定める規定を満たしたスパークリングワインを指し、他地域で作られたスパークリングワインはシャンパンを名乗れません。

 今回、地元の財務警察が成分を分析したところ、中身は確かにスパークリングワインだったのですが「モエ・エ・シャンドン」はおろか、シャンパンすら名乗れない偽物であることが判明しました。

 押収された約9000本は単なるスパークリングワインなので、財務警察の試算では、総額35万ユーロ(約4100万円)で、1本あたり日本円で約4500円なのですが、これに偽ラベル4万枚を貼り付けて売れば180万ユーロ(約2億1300万円)に化けるというのです……。

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