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» 2019年10月30日 07時30分 公開

狙うは親子連れ、“テーマパーク化”した東京モーターショー 背景に「危機感」 (1/3)

10月25日から一般公開が始まった第46回東京モーターショー。見どころの一つは、従来の自動車見本市から、「親子で楽しめるテーマパーク」へと大きく舵を切ったことだ。

[SankeiBiz]
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 10月25日から一般公開が始まった第46回東京モーターショー。見どころの一つは、従来の自動車見本市から、「親子で楽しめるテーマパーク」へと大きく舵を切ったことだ。コンセプトカーの展示はもちろん、近未来の日本を疑似体験できるエリアや、「キッザニア」との初コラボにより「子供たちが働く街」も出現。趣向を凝らした多種多様のブースやプログラムを用意して、100万人という大きな来場者目標を掲げた。自動車業界の枠を越えた新機軸のモーターショーを実際に体験してきた。(文・写真 大竹信生/SankeiBiz編集部)

photo ダイハツでコペンの組み立てを体験する男の子

 「次の青海エリアまでどうやって移動しようかな…。せっかくだから、立ち乗りのパーソナルモビリティーに試乗してみるか」

 受付で希望するモビリティーの種類を伝えると、スタッフが丁寧に操作方法を説明してくれた。3輪のEVモビリティーに乗ってレバーを押すと、青海エリアに向かってスーッと動き出した。時速4〜6km/h程度で歩行者に混じって運転してみたが、移動中は好奇の視線に晒され、少し恥ずかしい気分に…。まだまだレアな乗り物であることを実感した。

新しい試み

 今回の東京モーターショーはいろんな意味で“新機軸”だ。会場は従来の「有明エリア」に加え、新たに「青海エリア」まで拡大。2つのメイン会場を中心に、開催エリアの面積は過去最大規模となった。ショーの形態も単なるモーターショーから、モビリティーのテーマパークへと様変わり。自動車業界の枠を越えたオールインダストリー体制で「暮らし」や「街づくり」まで領域を広げるなど、「未来のモビリティー社会」のワクワク感を演出する構成になっている。中でも主催者の日本自動車工業会が新機軸として掲げたキーワードが、「体験型」と「子供」だ。冒頭の試乗の様子は、2会場を一本の道でつなぐ「オープンロード」で体験できるプログラムの一つだ。

 全長1.5kmのオープンロードは歩いて30分近くかかる。2会場の移動には3分間隔で運行する無料シャトルバスや、ゆりかもめで「東京ビッグサイト駅−青海駅」を移動するという手もあるが、上天気であれば近未来を感じさせる乗り物にぜひ試乗してほしい。3輪スクーターと車が合体したような小型モビリティー「i-ROAD」にも試乗したが、こちらもかなり不思議な乗り物だった。一見バランスが悪そうだが、カーブで思いっきり車体を内側に傾けても倒れる気配はない。傾けすぎるとハンドルが振動して警告されるのだが、車両自体は自動制御が入り、バイクのような転倒の心配もなくキビキビとカーブを駆け抜ける。これは今まで経験したことのない運転感覚だった。

 青海エリアにはキーワードの一つ「子供」が楽しめる参加型プログラムや展示物が目白押しだ。中でも最大の目玉は、東京モーターショーが子供向け職業体験型施設のキッザニアと初めてコラボした「職業体験エリア」。小学生を対象に自動車関連10社のブースでメカニックやカーデザイナーなど様々な職業が無料で体験できるのだ。さらには未就学児でも参加できるプログラムもいくつか用意している。

 各社のブースを覗くと、男子も女子も工具やペンを片手に楽しそうに“職務”に当たっている。ダイハツのブースでは軽自動車コペンを組み立てる仕事が体験可能。スタッフに聞くと「バンパーやライトが外れた状態から組み立て作業をしてもらいます。通常工程を子供に体験してもらって、最終的に社員による点検・チェックを経て終了となります。技術員と一緒にやるので簡単です」とのことだ。

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