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» 2019年12月12日 07時00分 公開

午後6時半でPC強制オフ「残業アカン」は定着するか (1/2)

大阪府は働き方改革の一環で、午後6時半に業務用パソコンを強制的にシャットダウンできるシステムを来年度から導入する。吉村洋文知事は残業を減らして生活の質を高めてほしいとしているが、業務に支障が出ないか、根本的解決になっていないのではないかという声もある。

[産経新聞]
産経新聞

 「24時間戦えますか」はバブル時代の遠い昔の話。令和の時代は長時間労働抑制が喫緊の課題で、それは行政マンも例外ではない。大阪府は職員の働き方改革の一環で、午後6時半に業務用PCを強制的にシャットダウンできるシステムを2020年度から導入する。民間で同様の取り組みはあるが、都道府県では全国初とみられる。吉村洋文知事は「仕事にメリハリを付けて力を最大限発揮して」と期待するが、職員からは「業務に支障が出るのでは」と戸惑いの声も上がる。(井上浩平)

photo 午後6時20分になるとPCに表示される警告メッセージのイメージ(大阪府提供)

残業手当は総額30億円

 「残業代も府民の税金。仕事に集中して速やかに終え、残りの時間をQOL(生活の質)を高めることに使ってもらいたい」

 吉村知事は11月下旬、大阪府庁での定例会見でこう語り、終業時間の1時間後の午後6時半になると、PCの電源が強制的に切れるシステムを採用すると明らかにした。

 対象は府警や学校関係の職員、管理職を除く約7600人。事前に残業の届け出をしておかなければ、同6時20分から1分ごとに「速やかに業務を終了し退出してください」との警告表示が出て、10分後に自動的に画面がオフになる。災害など緊急時は解除できる。20年度予算にシステム導入のため5000万円を計上し、来秋〜冬に運用を開始する。

 府職員の時間外労働は年間約100万時間に及び、手当の総額は約30億円にもなる。吉村知事は「費用対効果は計算していないが、十分ペイする」と自信を見せ、「民間では夜中まで働くのが当たり前の時代もあったが、過労死事件などもあり見直されている」と強調した。

 時間外勤務の縮減だけでなく、仕事にメリハリを付ける意識改革や、上司と部下がコミュニケーションをとる機会が増えることも期待しているという。

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