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» 2019年12月17日 07時00分 公開

インドに導入予定の日本式新幹線に暗雲 地元の反対やコストで及び腰 (2/2)

[産経新聞]
産経新聞
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欧州は競争力

 日本側は、当初は車両を輸出して1路線で採算性を見極め、他路線の追加受注が決まった段階で現地生産を検討する算段だった。だが、インド側が他の約10の高速鉄道路線の市場も念頭にメイク・イン・インディア(インドで作ろう)の経済政策を掲げ、インドでの現地生産を要求。車両建設に対する双方の認識の差が露呈している。

 日本の新幹線の生産体制も、事業計画の停滞につながっている。JRが車両や電気、通信のシステム、軌道までをパッケージで設計・開発し、メーカーに車両、電気、信号など必要な仕様を個別に発注する。すなわち、JRを頂点とした生産体制が特長だ。今回の計画では、車両や部品メーカー各社がそれぞれ個別にリスクを勘案した結果、コストが積み上がり、「身動きがとれない状態」(関係者)に陥っているという。

 その点、欧州は車両、電気とそれぞれが競って納入する仕組みで競争原理も働き、コスト競争力もある。

 司令塔となるべきJR東はインドの高速鉄道計画について、「当社の成長に向けた新たな事業領域への挑戦」と位置付ける。社員の海外経験を通じ、自社の「内向き体質の克服」や「社員の意欲向上につながる」と期待を寄せる。

 ただ、現地への駐在員派遣時期やその規模は、「インド高速鉄道公社(NHSRCL)と協議中だ」と述べるにとどめている。(経済本部 上原すみ子、桑原雄尚、岡田美月)

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