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» 2019年12月17日 07時00分 公開

京大病院、新病棟が完成 iPS治験の体制充実へ

京都大医学部付属病院に新病棟が完成した。iPS細胞を活用した創薬研究の臨床試験などを行う「次世代医療・iPS細胞治療研究センター棟」も併設している。

[産経新聞]
産経新聞

 京都大医学部付属病院(京都市左京区)に高度救急救命と脳卒中や周産期などの高度急性期医療に対応する体制を集約した新病棟が完成した。iPS細胞(人工多能性幹細胞)を活用した創薬研究の臨床試験(治験)などを行う「次世代医療・iPS細胞治療研究センター棟」も併設し、11月30日から順次稼働し始めている。

photo 京大病院の新病棟に整備されたスーパーICU=京都市左京区の京大病院(桑村大撮影)

 新病棟は地下1階、地上8階(301床)の鉄筋コンクリート造りで、延べ床面積約3万2千平方メートル。2016年3月から建設工事が進められ、総工費は約151億円。重症患者に対応するICU(集中治療室)や新生児用のNICU(新生児集中治療室)をはじめとする高機能病床(90床)のほか、総合周産期母子医療センター▽心臓血管外科▽循環器内科▽肝胆膵・移植外科▽婦人科を備える。

 京大病院によると、同病院の救急受診患者は年々増えており、疾患に適したICUの数が足りないなどの理由で重症度の高い患者の受け入れを断らざるを得ないケースがあった。このため救急医療体制の強化を図ろうとICUを従来の16床から拡充し、脳卒中で救急搬送された患者らに、より高度な医療が提供できる「スーパーICU」60床を新たに設けた。

 また、次世代医療・iPS細胞治療研究センター棟では、今後iPS細胞を用いた臨床研究が増えることを見込んで治験に適した病床を集約化。より円滑に治験や臨床応用が実施できるように、これまでは一般病棟で行われていた治験の説明や経過観察、医療機器開発にかかる診察などに適した環境が整えられた。病床も20床増の30床となり、20年4月に稼働する予定。

 宮本享病院長は「高難度治療の基盤となる高度な救急救命医療が提供できる環境が整った」と話した。

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