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» 2020年01月06日 07時00分 公開

路面電車に再評価の流れ クルマ社会からの脱却で (2/2)

[産経新聞]
産経新聞
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インバウンド取り込みも

 岡山のような路面電車の見直しは、全国的なトレンドでもある。

 路面電車はマイカーが普及した昭和期、道路の渋滞を招く存在だとして廃止が相次いだ。例えば大阪市営電気鉄道(大阪市電)は1970年の日本万国博覧会(大阪万博)開催を前にした69年に全廃、日本で初めて路面電車が通った京都でも、京都市営電車(京都市電)が78年に姿を消した。

 だが、平成期も終盤になり、「脱モータリゼーション」の流れのほか、少子高齢化社会の進展、訪日外国人の増加により人を市街地に呼び込むインフラとしても見直され始めた。

photo 各地の路面電車の動向

 熊本地震からの復興に取り組む熊本県では、熊本市電が、地震翌年の2017年度に乗客数が平成最多の1109万人(前年比3.6%増)を記録。運賃の均一化、ICカードの導入などが下支えし、訪日外国人を中心に利用が伸びた。

 富山県では、15年の北陸新幹線の長野−金沢間の開業にあわせて富山地方鉄道の「富山市内軌道線」が新幹線の高架下に電停を建設し、集客を伸ばした。20年3月に駅北側にある別の路面電車「富山ライトレール」と接続し、駅を南北に路面電車を通過できるようにする計画だ。

 広島電鉄(広島県)でも、25年に広島駅の駅ビル建て替えに連動して、電停も地上から高架化する計画を立てた。改札からそのまま階段を下りずに乗り換えができるようになる。

 かつては姿を消した路面電車だが、地方の街作りの貴重な導線として脚光を浴びつつある。

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