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» 2019年12月27日 17時25分 公開

「どこが悪い」「窃盗だ」――教諭の給食パン1000個持ち帰り、SNSで波紋広がる (1/2)

廃棄予定だったパンなど学校給食の残りを「もったいない」と自宅に持ち帰っていた教諭を教育委員会が懲戒処分としたことがSNSなどで話題になった。教諭を擁護する声も多く、教育委員会は残食を減らす仕組みや、処分の方法について検討し始めた。

[産経新聞]
産経新聞

 廃棄予定だったパンなど学校給食の残り31万円分を「もったいない」と自宅に持ち帰り続けていた堺市立堺高校定時制課程の60代の教諭を、市教委が減給3カ月の懲戒処分としたことがSNS(会員制交流サイト)などで波紋を広げている。市教委にも深刻化する食品ロスの問題の視点から「どこが悪いのか」「処分が重すぎる」と教員を擁護する声が多く寄せられる一方で、給食が公費で賄われていることから、処分は妥当とする意見も届けられている。市教委では残食を減らす仕組み作りや、残食の処分方法について検討を始めた。(古野英明、藤原由梨)

photo 堺市立堺高校定時制課程の生徒に給食として配られていたパンと牛乳

 教諭は2015年6月ごろから19年6月にかけ、廃棄予定だった給食の残りのパン約1000個、牛乳約4200本を自宅に持ち帰っていた。用務員の男性にパンや牛乳を自分のカバンやあらかじめ用意した発泡スチロールの箱に詰めるよう頼んでいたといい、19年6月、市教委に告発文書が届いたことで発覚した。

 給食は、同校で午後7時10分から10分間の休み時間に「補食」として配られていた。生徒約150人全員が対象で、年間216万円の給食費は全額公費負担。菓子パン1個と紙パック入り牛乳1本が無料で配られている。

 ただ、昼間に働いている生徒も多く、仕事の都合で急きょ欠席する生徒も多いため、毎回、生徒全員分を用意しているわけではない。過去の統計に基づき、毎回、生徒数の7割程度の数を準備。しかし、あらかじめ生徒に給食が必要かどうかを確認していない見込み発注のため、どうしても1日に10〜30人分の残食が出ていたという。また、同校のルールでは食品が腐ったりするリスクもあるため衛生上の問題から生徒に持ち帰りを禁止し、余ったパンや牛乳は分別して廃棄することになっていた。

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