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» 2020年02月28日 07時00分 公開

お堅い組織がダンス動画を作るワケ 通信の高速化で動画PRが加速 (1/2)

農協や地方自治体、製薬企業などお堅いイメージの組織が、YouTubeに歌って踊るPR動画を投稿するアプローチが増えている。通信の高速化やスマホの普及で動画視聴時間が延びる中、普段はシリアスな情報に触れない層に関心を持ってもらう狙いがある。

[産経新聞]
産経新聞

 農協や地方自治体、製薬企業など「お堅い」イメージの組織が、動画投稿サイト「YouTube」に歌って踊る動画をアップし、病気の啓発や取り組みのPRを行うアプローチが増えている。従来の「まじめに話さなければいけない」といった固定概念を払拭(ふっしょく)。一緒に踊ったり、歌ったりできる動画を使って、まねしてもらうことで理解を深めてもらえる情報発信を試みている。 (藤原由梨)

photo JA大阪中央会の職員が大阪産の野菜と果物を独特の歌とダンスでPRする動画。再生回数はじわり数字を伸ばしている

専務も若手も

 ♪おっおっおっ大阪もん、いっぱいあるよ大阪もん

 春菊、小松菜、玉ねぎ…大阪の特産品21品が連呼される歌に合わせ、広い会議室などに集まったお堅いスーツ姿の男性と制服姿の女性が緩やかに踊り、大阪の農業をPRする――。

 大阪府内の農協の総合的な支援を行うJA大阪中央会(大阪市中央区)が2019年12月、自主制作した動画「大阪ベジフル(野菜・果物)でDance Dance Dance(ダンス・ダンス・ダンス)」をYouTubeで公開したところ、その独特の踊りと歌が注目され、再生回数を伸ばしている。

 公開2カ月で再生回数2400回超。同会ではこれまで外部委託して田畑の美しい映像などを紹介するイメージビデオ4本を制作してきたが公開から2年以上たっても再生1000回に満たないものもあり、飛躍的な再生回数増となった。

 「若者が一緒に踊ってくれそうな楽曲を意識した」という職員の丸橋清美さんが作曲したダンスミュージックを採用し、動画撮影には専務から若手まで職員約50人が参加した。ダンス経験のない中高年も多く、ぎこちない踊りだが、公開後、子どもたちがこのダンスをまねして踊っている動画が寄せられたという。

 「農業には後継者不足や自給率の低迷といった暗いイメージがつきまとう。大阪の農協も元気がないとか、将来が不安という若手職員がいる中で、注目を浴びたいと思った」と総務企画部の吉田喜代美さん。その思いが届いていると手応えを感じている。

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