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» 2020年03月13日 07時00分 公開

コネクテッドカーから得たビッグデータで踏み間違い事故防止機能を開発 トヨタが目指す未来 (2/2)

[産経新聞]
産経新聞
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 車の操作や動きは非常に複雑だ。障害物を避けるため、急ブレーキをかけるだけでなく、逆に急加速する場合もある。メーカーとしては、「明らかに踏み間違いによる急加速」だと判断できる状況を把握する必要があった。

 その状況分析に役立ったのが、コネクテッドカーから専用回線を通じて収集した走行時のビッグデータだ。車両速度の変化はもちろん、アクセルの踏み込み速度や深さ、シフトの位置、車両角度などの詳細なデータが集められている。

 トヨタは、事故原因がペダルの踏み間違いだった数千台のビッグデータを抽出して解析。そこで浮かび上がったのが、「車速」「坂道」「踏み込み速度」「踏み込み量」「直前のブレーキ操作」「右左折操作」の6要素だった。

 例えば、車速が時速30km程度なら、さらなる加速でアクセルを踏み込むことがある。坂道を上る急加速もあり得るので、車両角度から判断して除外する。低速時に踏み込み速度が急激で、踏み込み量も深い場合は、運転操作が正常ではない確率が高い。

 ここまでは従来の経験則でも判断できそうだ。しかし、ビッグデータの解析により、踏み間違い時は(1)直前にブレーキ操作をしていない(2)「右左折」の途中や直後ではない――という明確な違いがはっきりしたことで、新機能の開発に役立った。

 さらに、コネクテッドカー自体が「リアルタイム」のセンサーの役割を担うこともできる。

 19年12月の発表によると、トヨタはNTTグループと、あるコネクテッドカーが道路上にカメラで障害物を見つけた際、自動で撮影して周辺車両に備えられたカーナビゲーションの地図上に表示させる実験を行っている。20年度内には、サービスとして活用可能な「7秒」ほどの短時間で表示できるよう目指している。

 コネクテッドカーのセンサーとしての機能は、自治体などの道路管理者が多大な労力をかけている道路の劣化状態などの点検にも応用できる可能性がある。実現すれば、社会課題となっている老朽化した道路の点検・整備に貢献できる。

 ところで、トヨタは急加速抑制の新機能の詳細な判断ルールについて、他のメーカーに開示することも決めた。「競争も大事だが、安全は最終的には協調していくべきもの。各社がバラバラでは利用者に分かりにくくなる」(葛巻氏)からだ。

 コネクテッドカーは、他メーカーも開発を進めている。さまざまなメーカーの知恵がコネクテッドカーの存在を通じてつながれば、安全なクルマ社会づくりが加速するだろう。(経済本部 今村義丈)

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