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» 2020年04月01日 07時00分 公開

鳴かず飛ばずのオンライン診療、新型コロナでにわかに注目 (2/2)

[産経新聞]
産経新聞
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 こうした状況とは別に、患者と医師が対面しないというデメリットを逆手にとった取り組みが注目されている。

 東京大医学部附属病院(東京都文京区)は4月1日、メドレーのオンライン診療システム「CLINICS(クリニクス)」を使ったセカンドオピニオン外来を始める。

photo キュア・アップが自治医科大学と共同で開発した高血圧症向けオンライン治療アプリ(同社提供)

 まず、通院中の医療機関からの紹介状を東大病院に郵送。クリニクスのアプリをカメラ・マイク付きPC、またはスマートフォンにダウンロードし、アカウント登録する。あとは診察予約をするだけ。循環器内科など東大病院の18診療科の専門医によるセカンドオピニオンが、オンラインで受けられる。診察料などはクレジットカードで引き落としとなる。

 セカンドオピニオンは、すでに受けた診断や治療方針について、納得を得るために、別の医師から見解を聞くこと。オンラインのセカンドオピニオンは、遠隔地の人にとっても専門医の意見が聞ける。

photo 東京大学医学部附属病院がメドレーのオンライン診療システムを活用したセカンドオピニオンのイメージ(メドレー提供)

 さらに、新型コロナの感染拡大で、医療機関への一極集中に伴う2次感染のリスクを避ける目的でも、オンライン診療が役に立つ。

 AGREE(アグリー、茨城県つくば市)は、医師と24時間相談できるアプリ「LEBER(リーバー)」を開発した。通常は有料だが、4月10日まではコロナウイルスに関する相談に限り無料で利用できる。

 アプリをダウンロード後、スマホの画面を通して、チャットbot形式で問診を受ける。2月12〜29日に新型コロナ関連で279件の医療相談を受け、約66%の利用者が「相談をして不安が減った」という。

 経済産業省は3月31日まで、新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策の一環として、無料の健康相談窓口を設置。メドピア(東京都中央区)子会社のMediplat(メディプラット、同区)と無料通話アプリのLINE(ライン)子会社のラインヘルスケア(東京都新宿区)を窓口に採用した。

 対面診療を補完するツールとして、医療関係者からの信頼を得てきたオンライン診療。現場の医師不足の問題もある。今後は、医療サービスの行き届かない地域に質の良い医療をどう届けるかという視点からも、可能性を探ってもらいたい。(経済本部 松村信仁)

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