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» 2020年04月22日 07時00分 公開

東京都内の落とし物、キャッシュレス化でも現金は過去最高39億円分 ドローンや車いすも

2019年、東京都内で届けられた落とし物が史上最多となったことが分かった。キャッシュレス化が進んだにも関わらず、現金の落とし物も過去最高額を記録。ドローンや車椅子などの落とし物もあったという。

[産経新聞]
産経新聞

 2019年、東京都内で届けられた落とし物は415万2190件(前年比0.3%増)で、統計が残る1989年以降で過去最多だったことが、警視庁遺失物センターのまとめで分かった。現金も約38億8400万円で過去最高額となり、7割超の約28億4400万円を持ち主に返還。訪日外国人客の増加に伴い、指さしボードの導入など、落とし物をした外国人への対応も進んでいる。

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 遺失物センターによると、19年中の都内の落とし物は、免許証やパスポート、クレジットカードなどの証明書類、交通系ICカードなどの有価証券類、衣類・履物類、財布類、傘類――の順に多かった。

 「落とし物は流行や季節、世相を映し出す」(担当者)といい、小型無人機ドローンや、若者に人気のタピオカが入った段ボール箱の落とし物も。高齢化社会を反映してか、入れ歯や車いす、松葉づえなども目立ったという。

 一方で、19年10月の消費税増税に伴うポイント還元で、商店などでのキャッシュレス決済の導入が進んだにもかかわらず、現金の落とし物の合計額は過去最高を更新した。

 都内の交番や警察署に届けられた落とし物は、持ち主が判明しないまま約1カ月間が経過すると文京区内の遺失物センターに送られる。最大で体育館ほどの広さがある複数の保管庫には、常時90万点以上の落とし物を保管。目を引くのは、傘がぎっしりと詰め込まれたケージの大群だ。1本ごとに拾得場所などを記入したラベルが貼られ、照会があればすぐに確認できる態勢を整えている。

photo 遺失物センターで保管されている大量のかさ=13日、東京都文京区(松崎翼撮影)

 落とし物の保管期間は届け出から3カ月間で、警視庁公式サイトで大まかな拾得日時や場所などの情報を公開している。落とし物をした人は、警察署や遺失物センターに遺失届を提出し、落とし物の形状や詳細な日時・場所など、持ち主しか知りえない情報を職員に伝え、一致すれば受け取ることができる。国内であれば郵送で受け取ることも可能だ。

 保管期間内に持ち主が判明しないと、運転免許証などの個人情報が含まれる物は廃棄され、売却できる物は入札にかけられて都の歳入となる。無事、持ち主が現れた場合、拾った人は希望すれば、落とし物の5〜20%の価格の「報労金」を受け取ることができる。

 来夏に開催が延期された東京五輪・パラリンピックの期間中にも、多数の外国人観光客が来日し、大会会場や交通インフラなどでの落とし物の増加も想定される。近年はパスポートや在留カードを紛失した外国人の問い合わせも多い。

 各警察署には、英語と日本語、イラストなどでキーワードが記載され、言葉が通じない人同士でも指さしで落とし物や落とした場所などを伝えられる「コミュニケーションボード」を備える。

 遺失物センターの五十嵐祐紀子所長は「落とし物自体を減らす啓発に加え、五輪期間中も落とし物が無事持ち主に戻る、日本の『おもてなし』を実現させたい」と力を込めた。(松崎翼)

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