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» 2020年05月11日 07時00分 公開

新型コロナで伸びる飲食テイクアウト 市場拡大も夏場は食中毒警戒 (1/3)

新型コロナウイルスの感染拡大で飲食店が、テイクアウト市場に続々参入している。関連サービスも充実してきたが軌道に乗せるのは簡単ではない。夏場には食中毒が発生する恐れもあり、警戒が必要だ。

[産経新聞]
産経新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大で客足の遠のいた飲食店が、テイクアウト(持ち帰り)市場に続々参入している。消費者向けのアプリや、タクシーが配送に参入できるようになったなど関連サービスも充実してきた。ただ、立地条件などの問題もあり、軌道に乗せるのは簡単ではない。さらに、これからは夏場を迎えて食中毒の発生が懸念され、保健所は早めの消費や店舗側の適正な表示を呼び掛けている。(織田淳嗣)

photo 持ち帰りの弁当を提供する飲食店が増えた、岡山市の表町商店街=21日、岡山市北区

「人が歩いていない」

 「呼び込みもしたいんですが、そんなに人も歩いていないし……」。4月下旬、岡山市最大の商店街「表町商店街」の一角。ビルの2階にある「もなど喫茶店」の経営者、真鍋絋美さん(30)は苦笑いした。

 同店は「大人がゆっくりできる場所を」と、学生時代の友人の石井寛子さん(30)と共同で平成29年7月にオープン。25席に対して面積は85平方メートルと広めで、3月はまだ、休日に満席も出る盛況だった。しかし、新型コロナの感染拡大に伴って客足が減少し、いまでは1日に多くても20人程度。アルバイトも休んでもらっている。

 このため同店では4月4日から、カレー2種類とコーヒーなどの飲み物のテイクアウトを始めた。だが、ビル2階にあるため、通りすがりの一見客が客にはなりにくく、2人で営業しているため呼び込みも難しい。取材時点では「1日1食出るかどうか」という状況。チラシを立て看板につけたり、近隣に配ったりして周知を急いでいる。

 店のカレーの味を求めてやってくる常連客もいる。石井さんは「常連が来てくれる場所をなくしたくない。ただお金の面では不安。違う事業をやらなくてはいけないかなとも考えている」と話した。

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