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» 2020年06月03日 07時00分 公開

コロナ禍で全授業をオンライン化した学校登場 端末争奪戦や通信環境整備はハードルのまま (1/3)

新型コロナウイルス感染症の影響で全ての授業をオンライン化した学校が登場している。一方、ほとんどの公立校では端末や通信環境の用意が間に合わず、オンライン教育が始められていないなど、課外は山積している。

[産経新聞]
産経新聞

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言が全面解除となり、1日から首都圏を中心に多くの学校が再開する。学校現場では感染流行の「第2波」に備え、教員と児童・生徒が同時に双方向でやりとりできるオンライン授業の導入準備が加速、継続的な学びの確保に有効なツールとして期待される。だが、通信環境の整備に遅れも目立ち、さらに端末の争奪戦が発生するなど普及に向け課題も残す。

photo 私立中高一貫校「広尾学園」では、全ての授業をオンライン化。体育の授業では、教員がテレビ会議システムで生徒らと双方向でやりとりしながらストレッチ運動などに取り組んでいた

体育も遠隔で

 「10分間でグループに分かれて英作文をしてみて。では、スタート」

 東京都港区の私立中高一貫校「広尾学園」。緊急事態宣言が出されていた5月中旬、高校2年の教室では英語のオンライン授業が行われ、教員はノートPCの画面の向こう側にいる40人の生徒に呼び掛けた。

 テレビ会議システムを使い、生徒は3人1組に分かれて作業。テレワークの外国人補助教員もネット上で各グループを巡回し、助言した。

 同校では4月15日以降、1700人の全校生徒を対象に、実際と同様のカリキュラムをオンライン授業に完全移行した。体育も遠隔で行われ、金子暁(さとる)副校長は「授業の遅れはない。6月の中間試験もオンラインで行いたい」と話す。

 公立校でも2016年の熊本地震で導入に向けた準備を進めていた熊本市が、4月15日に全小中学校(計134校)に導入。市教育委員会は「この1カ月半で教員も習熟度を深めており、子供同士の学び合いにつながっている」と説明する。

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