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» 2020年06月09日 07時00分 公開

コロナ後見据え図書館も変化 感染症予防の他オーディオブック充実も (1/3)

新型コロナウイルスの感染拡大を受け臨時休館を余儀なくされた各地の図書館が再始動している。各種感染症予防を行った上で、終息後も見据えてオーディオブックの充実を図るなど新しい取り組みも始まっている。

[産経新聞]
産経新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、臨時休館を余儀なくされた各地の図書館が、再始動している。滞在時間の短縮や座席の撤去など密閉、密接、密集の「3密」を避ける工夫に知恵を凝らす。従来の楽しみ方であった、座席に座って好きな本をゆっくりと堪能できる環境はまだ取り戻せてはいないが、新たな文化のよりどころとなるための試みを模索している。  (藤原由梨)

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待望の再開

 「休館中も電話やオンラインでの予約は受け付けていました。5月12日時点の予約数は大阪市立図書館全体で約11万冊、中央図書館だけでも1万冊近くに上り、通常の予約保管棚だけでは足りないほどでした」

photo いすが撤去された館内の閲覧スペース=大阪市西区の市立中央図書館

 3月2日から5月15日まで、およそ2カ月半の休館を余儀なくされた同市立中央図書館(同市西区)の藤井直美課長代理は振り返る。「今まで時間が取れなかったので、自粛期間中に本を借りたかったのに」「本当に再開できるのか」などの声も寄せられ、市民が図書館再開を待ち望んでいたことをひしひしと感じたという。

 蔵書約230万冊を誇る同館では再開にあたり、利用者の長時間の滞在を避けるため、館内に約1000脚備えていたいすを撤去した上で、館内での滞在時間を30分程度に抑えるよう呼びかけている。本の貸し出し、返却カウンターにはビニールシートを置いて飛沫の飛び散りを防止。利用者に本の照会を受けた場合、職員はフェースシールドを装着して相談にあたっている。

photo ビニールシートで飛沫を遮断しながら返却などの対応をする大阪市立中央図書館のカウンター職員=大阪市西区

 また、一時は新聞の閲覧を中止。キーボード操作による記事検索の端末利用も取りやめている。子供向けの絵本読み聞かせイベントは6月末まで中止予定だ。

 再開後の利用者は1日1500人程度と例年の半数以下にとどまっている。本格的な稼働にはまだ時間がかかりそうだ。

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