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» 2020年07月01日 07時00分 公開

その「リツイート」大丈夫? 削除済み、炎上なしでも名誉毀損に (1/3)

Twitterのリツイート機能を巡り、リツイート行為の責任を問う訴訟が相次いでいる。元大阪府知事・橋下徹氏が起こした裁判では「経緯や動機を問わず、リツイート主は投稿の責任を負う」として第二審がリツイートによる名誉毀損を認定。専門家は「安易な情報拡散に警鐘を鳴らす判断だ」とする。

[産経新聞]
産経新聞

 Twitterには他人の投稿を転載する「リツイート」と呼ばれる機能がある。拡散や共有、応援などさまざまな目的があるとされるが、一部のリツイートを巡り、法的責任を問うケースが相次いでいる。元大阪府知事の橋下徹氏がジャーナリストを相手取った訴訟では大阪高裁が6月、2019年9月の一審に続き名誉毀損(きそん)を認定。高裁は「経緯や動機を問わず、リツイート主は投稿の責任を負う」と具体的に明示した。専門家は「安易な情報拡散に警鐘を鳴らす判断だ」とする。(杉侑里香)

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「賛同行為」に賛否

 《リツイートにも責任が生じるルールが形成された》《SNS利用者は肝に銘じましょう》《表現やリツイートの自由は絶対的なものではない》。高裁が判決を言い渡した6月23日の夜、橋下氏は自らのTwitterを連続更新し、250万人超のフォロワー(登録読者)に持論を訴えた。

 橋下氏は、ジャーナリストの岩上安身氏の投稿を問題視していた。岩上氏は17年10月、「府知事時代の橋下氏が幹部職員を自殺に追い込んだ」などの第三者の元ツイートをそのままリツイート。後に削除したが、橋下氏はパワーハラスメントをする人物だとの印象を与えられたとして110万円の損害賠償を求めて岩上氏を提訴。岩上氏側は言論を封じ込める目的のスラップ訴訟だと主張し、逆に300万円の支払いを求めて反訴した。

 19年9月の大阪地裁判決は、リツイートが「内容に賛同する表現行為で責任を負う」と認定。橋下氏の訴えを全面的に認め、岩上氏に33万円の支払いを命じた。ただ、「リツイート=賛同」とみなした判決については、ネット上でも賛否が割れた。否定派からは《リツイートは他の人に意見を問う目的もある》とし、必ずしも賛同ではないとの意見も。岩上氏側は地裁判決を不服とし、控訴した。

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