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» 2020年07月13日 07時00分 公開

持ち帰りメニューをスマホで注文 スマホ決済との連携も急拡大

新型コロナウイルスの感染を防止しながら、飲食店のおいしいメニューを楽しむ手段として、テイクアウトサービスの利用が拡大している。スマホ決済とも連携しながら顧客獲得や事業展開を加速させている。

[産経新聞]
産経新聞

 新型コロナウイルスの感染を防止しながら、飲食店のおいしいメニューを楽しむ手段として、テイクアウト(持ち帰り)サービスの利用が拡大している。スマートフォンで手軽に事前注文できるアプリも人気だ。アプリ各社は導入費用を無料化するなど、加盟店の開拓競争も熱を帯びている。スマホ決済とも連携しやすく、キャッシュレス決済事業者を巻き込んだ合従連衡も進みそうだ。

photo スマホ決済最大手のPayPayもテイクアウトサービスを開始している=静岡県掛川市(同社提供)

 無料通信アプリ大手のLINEが運営する「LINEポケオ」は、4、5月の2カ月間で利用店舗数が1000店舗以上増え、売り上げは2カ月連続で、前月比で1.5倍となった。担当者は「テイクアウトのメニューはカレーなどの定番だけでなく、手間のかかったものも増えて幅が広がっている」と話す。

 LINEは5月、USEN-NEXTホールディングス(HD)傘下のUSENと業務提携し、USENの飲食店向けタブレット端末を利用した決済システムをLINEポケオと連携した。USENのシステムを利用している飲食店は、新たな端末を用意しなくてもLINEポケオを導入できる。LINEは9月末まで初期費用や販売手数料を全て無料にして攻勢を図る。

 客のところまで配達するデリバリーサービスにくらべ、店舗まで客が商品を取りに行くテイクアウトサービスは、飲食店にとり導入へのハードルは低い。利用者にとっても、配達料金が不要になるなど、手軽にお店のメニューを家で楽しむことができる。

 インターネットのグルメサイト「食べログ」を運営するカカクコムによると、テイクアウトに関する詳細情報を掲載している店数は5月末で約3万店舗と、4月上旬に比べ、約5倍になった。最近は、スマホアプリ上でテイクアウトを条件に店舗を検索した件数が1月末ごろに比べ、約6倍に増えており、利用者の関心の高まりがうかがえる。

 市場拡大に新興勢力も勢いを増す。スマホゲームなどを手掛けるレアゾンHD(東京都新宿区)傘下のメニューが提供するデリバリー・テイクアウト予約アプリ「メニュー」は4月、都内限定だったサービスをテイクアウトのみ全国に広げ、4月だけで約5000店舗の新規申し込みがあった。

 スマホを使ったテイクアウト予約サービスは、スマホ決済との連携もしやすい。楽天は5月から「楽天リアルタイムテイクアウト」を開始し、キャッシュレス決済が可能に。NTTドコモの「d払い」やソフトバンク系の「PayPay」など、既存のスマホ決済も対応を始めており、加盟店基盤を急拡大させたテイクアウトサービスとの協業が加速する可能性もある。(高木克聡)

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