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» 2020年07月22日 07時00分 公開

家電業界で3兆円争奪戦始まる 10万円給付金が市場に (2/2)

[産経新聞]
産経新聞
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 「3密」になりがちな電車通勤から、マイカー通勤に切り替える動きも追い風となっている。6月の国内新車販売台数(軽自動車含む)は、前年同月比22.9%減の34万7371台となったが、44.9%減だった5月からは改善。電動アシスト自転車も人気で、パナソニックによると健康維持目的もあってか、緊急事態宣言の解除以降は市場が前年比で10%程度伸び、同社単独ではそれをさらに上回ったという。

 6月の消費動向調査によると、向こう半年間の消費者心理を示す消費者態度指数(2人以上世帯、季節調整値)は、前月比4.4ポイント上昇の28.4と2カ月連続で改善。上昇幅は、データが比較可能な13年4月以来で最大の上げ幅だった。もっとも、水準としては過去3番目に低い。

 給付金が国内消費にもたらす効果はどのくらいか。第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは、給付金の消費増効果が1兆3000億円〜3兆2000億円にとどまるとみる。これは麻生政権時代の09年に国民1人当たり原則1万2000円を配った定額給付金の結果を踏まえたもの。臨時収入を得た国民が消費に回す割合は10〜25%と見込む。

 実際、家電の一部を除くと消費の動きは鈍い。旅行や観光は依然として厳しく、東京が対象外となった観光支援事業「Go Toトラベル」の効果は未知数だ。衣料品や、インバウンド(訪日外国人)への依存度が高い化粧品も振るわない。家電の中でもデジタルカメラはイベント中止などが逆風となっている。消費が二極化の様相を呈しつつある。

 総務省によると、給付金の支給率は7月15日までに9割を超えた。国民の消費活動が活発になるのはこれからとみられ、苦戦する業界の巻き返しも含めた争奪戦が注目される。(経済本部 井田通人)

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