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» 2020年07月22日 18時00分 公開

AIでスマイル判定 愛知の保育園「笑顔採用」募集スタート (1/2)

愛知県の保育園が、AIで面接者の笑顔を採点して採用の評価基準にする採用活動を始めた。保育士の離職理由の上位に人間関係が入っていることから、人材定着の切り札として笑顔に着目したという。

[産経新聞]
産経新聞

 「笑顔採用」始めます――。愛知県内で複数の保育園を運営する企業が22日、AI(人工知能)で面接者の笑顔を判定し、採用の評価基準とするユニークな採用活動を始めた。「AIは面接用のぎこちない笑顔さえも見抜く。客観的に評価したい」と担当者。珍しい取り組みは、人材難などの課題を抱える業界に一石を投じるだろうか。

photo AIによる笑顔判定を取り入れた面接のデモンストレーションを行う関係者ら=22日、名古屋市内(グローブ・ハート提供)

 愛知県内で保育園など5施設を運営する「グローブ・ハート」(名古屋市)。IT企業「バイタリフィ」(東京)とともに、笑顔レベルを数値化するAIシステムを共同で開発した。AIは開発段階で多くの人の笑顔を学習。蓄積されたデータを基に、対象者の笑顔度を判定する仕組みだ。

 面接官が対面で面接者に質問するなどの形式は従来と変わらない。しかし、その様子はスマートフォンで記録され、面接者の笑顔度は1秒ごとにグラフ化される。一定レベル以上の笑顔が続いた時間も計測可能できるという。

 15分間の面接を100点満点で採点し、対面での評価が50点、残り50点をAI測定分で評価する。

 「取り繕ったスマイルも見抜く。美人かどうかも関係ない」。グローブ・ハートの小沢清隆代表(33)が力を込める。22日朝にはデモンストレーションを行い、受験生役をスマホで撮影しながら笑顔レベルを測定した。

 保育士は離職率が高い職種とされる。各種調査では離職理由の上位に「人間関係」が入るため、同社は人材確保・定着の切り札として笑顔の力に着目した。

 ユーザー目線でも同じだ。保育園を選ぶ際、約半数以上の保護者が「園の雰囲気」を重視するとの調査結果もある。保護者側の信頼を得るためにも笑顔は重要と考えたという。

 笑顔採用は、22日から募集を始めた2021年度入社の新卒採用で導入する。面接は9月1〜3日に実施予定だ。小沢代表は「笑顔あふれる園は保育士も辞めにくく、子供や保護者からも選ばれる。新型コロナウイルス禍で暗いニュースが多い社会に、明るい取り組みを届けたい」と話していた。

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