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» 2020年07月27日 07時00分 公開

米IT大手、香港撤退シナリオ 「国安法」が駆逐圧力に (3/3)

[産経新聞]
産経新聞
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 米IT大手には、香港市場は捨てがたいが、当局の圧力に屈すれば自由を重んじる企業イメージを損ないかねないジレンマがある。

 Facebookのザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は5月、米FOXニュースの番組で、中国本土でサービスを提供しない理由について、「そこで事業展開するために求められることは、決して同意できるものではなかった」と説明した。その上で「(香港の)状況を注視しなければならない」と強調。香港で本土並みの監視体制が敷かれれば、サービス停止の選択肢も排除しないとの認識をにじませた。

 同社幹部だった米デューク大学のマット・ペロー准教授は、国安法が「FacebookやGoogleのような企業を、香港から撤退するよう促す多大な圧力となっている」と指摘する。ライバルがいなくなれば、中国勢による「市場開拓の余地が生まれる」とみている。

 「外国企業には香港撤退の選択肢しか残されていないだろう」。Twitterにそう投稿したエール大学上級リサーチフェロー、ジェレミー・ダウム氏は、「それこそが(中国政府の)目的かもしれない」と述べている。米IT大手は当面、香港当局がどこまで新法を厳しく実施するかを見定めるとみられるが、ハイテク覇権や人権問題といった複数の戦線で米中対立が厳しくなる中、国安法は香港で米IT大手を駆逐する契機となる可能性を秘めている。

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