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» 2020年09月02日 07時00分 公開

Uber Eats vs 出前館 しのぎ削る中……宅配フード市場“新規猛追”で混沌

新型コロナの感染拡大以降、フードデリバリーが急速に注目を集めている。Uber Eatsと出前館の2強がしのぎを削るなか、新規参入の「menu」もデリバリーサービス開始から1カ月で1万7000店から新規申し込みを受けるなど躍進している。

[ZAKZAK]
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 新型コロナウイルスの感染拡大以降、急速に注目を集めたフードデリバリー事業。「Uber Eats」と「出前館」の2強がしのぎを削るなか、出前館によるUber Eatsの買収検討報道が出たり、有名店と組んだ新規サービスが猛追するなど、宅配レースは混とんとしている。

photo 街中で見かけることも増えたUber Eatsの配達員

 米配車大手Uber Technologiesが運営するUber Eatsは、新型コロナウイルス感染が拡大した2月末から3月末までの1カ月間で、国内の契約店が約2割増え、現在は3万店を突破。配達地域も27都道府県と拡大が続く。

 配送手数料についても月額980円の支払いで1200円以上の注文については常に手数料が0円になるサービス「Eatsパス」を導入した。

 飲食店から商品を宅配する配達員についてはトラブルも相次いでいる。配達員らでつくる労働組合「Uber Eatsユニオン」の調査によると、1〜3月だけで計32件の配達員が絡む事故の報告が寄せられた。配達員は従業員ではなく個人事業主への業務委託という形態であることを問題視する向きもある。

 業界2番手の外食宅配ポータルサイト「出前館」は直近1年間で加盟店が1万店増加し、計3万店に到達した。2020年3月にはLINEが追加出資と、社長の派遣を決めて出前館を実質子会社化し、さらなる事業の強化を急いでいる。

photo 配達の品質にも力を入れている出前館

 有名タレントを起用したCMも派手に展開しているUber Eatsと出前館の2強だが、18日には出前館がUber Eatsの買収を検討していると報じられ、関係者を驚かせた。出前館側は「事実無根」と否定した。

 経済ジャーナリストの磯山友幸氏は「もし両社が何らかの形で一体化すれば、デリバリー事業は寡占化が進むだろう。だが、デリバリー業界は参入障壁があるわけでもない。価格競争以外に配達の品質を高く維持できたサービスに参入の余地が出てくるのではないか」との見解を示す。

 気を吐く新規参入サービスもある。デリバリー&テークアウトアプリ「menu」は、元は飲食店のテークアウトの事前注文と決済を行えるアプリで、高級すし店「銀座久兵衛」などの人気店が加盟することで知られていた。4月からデリバリー機能を開始すると、5月には1万7000店もの新規申し込みが集まるなど躍進を続ける。

 前出の磯山氏は、飲食チェーン自身のデリバリー展開にも注目する部分があると語る。

 「タピオカミルクティーなどで反響を呼んだ台湾発祥の『ゴンチャ』は、6月から既存のオフィスやキッチンを活用し、デリバリーに特化したフランチャイズ(FC)店の募集を始めた。今後もさまざまなサービスが市場に現れそうだ」

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