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» 2020年10月12日 07時00分 公開

リニア新型車両が走行試験開始 車内の設備、撮影ポイントは?

リニア中央新幹線の品川−名古屋間開業に向けた新型車両が、山梨実験線で走行試験を始めた。空気抵抗を減らす車体デザインや給電方法の変更などを行うなど進化を続けている。

[産経新聞]
産経新聞

 リニア中央新幹線の品川−名古屋間開業に向けた新型車両が、山梨実験線で走行試験を始めた。2013年から走っていた初代の営業スタイル試験車「L0(エルゼロ)系」の改良型。リニアは無人運転だが、新型車両には新幹線の運転室のような窓ができ、営業運転をイメージさせる車体となっている。特徴や撮影ポイントを紹介する(渡辺浩)

photo リニア中央新幹線の従来型の「L0系」試験車=19年10月、山梨県都留市のJR東海山梨リニア実験センター(渡辺浩撮影)

空気抵抗を軽減

 新型車両は従来型より先端部に丸みを持たせて空気抵抗を約13%下げ、消費電力や騒音を低くした。先端部にあったヘッドライトと前方確認カメラを上部に移動し、窓を設置。側面の「新幹線ブルー」の帯を直線から流線形に変えたのが外見的な違いだ。

 車内の照明や空調の電気は、地上のコイルから車両に非接触で送る電源装置を全面採用した。スマートフォンのワイヤレス充電と似た仕組みだ。ガスタービン発電装置を載せないことで、車体が軽くなった。

 品川−名古屋間は、静岡県内の工事を巡って27年の開業延期が不可避となっているが、JR東海は営業運転に向けた技術的な仕上げを着々と行っている。

見学センター

 山梨実験線は中央新幹線の計画路線をそのまま使った山梨県上野原市秋山−同県笛吹市境川町の間の42.8km。ほとんどがトンネルで、地上区間の7.7kmも半分以上がフードで覆われているため撮影ポイントは少ない。

 また、走行試験は新型車両が上野原側(東京方向)の先頭、従来型が笛吹側(名古屋方向)の先頭に連結されて折り返し運転しており、場所を間違えると新型が撮れない。

 お薦めは実験線の脇にある県立リニア見学センター(都留市小形山)だ。「どきどきリニア館」と「わくわくやまなし館」があるが、どきどきリニア館はトンネルが近く、わくわくやまなし館のほうが新型車両を撮りやすい。

 目の前を時速500km前後で走行するため迫力満点。走行試験のペースが速ければ、1時間に5回以上、撮影のチャンスがある。車両の現在位置を示すモニターが設置されているので撮り逃しがない。

展望台からも

 もう1カ所は笛吹市御坂町竹居の「リニアの見える丘 花鳥山展望台」。実験線の端に近いため速度は遅いが、その分、スマホでも十分撮影できる。実験線の向こうに南アルプスの山々が望める。

 走行試験の時刻は公表されないが、日程はJR東海や見学センターのWebサイトで確認できる。日曜は走行しない。

 リニアを巡っては、山梨県や沿線市町が騒音や富士山噴火の際の降灰などの対策として、地上区間にフードを設置するようJR東海に求めており、開業が迫ると青空の下を走るリニアを見られなくなるかもしれない。

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