ITmedia NEWS >
ニュース
» 2020年12月02日 07時00分 公開

任天堂の新エリア USJ、集客の“起爆剤”期待も、コロナ再拡大

2021年2月開業の「スーパー・ニンテンドー・ワールド」は、USJが集客を飛躍的に伸ばす“武器”と位置づけてきた。世界中からの誘客を期待していたが、新型コロナウイルス感染が再拡大しており、戦略通りの集客は至難の業だ。

[産経新聞]
産経新聞

 2021年2月に開業する「スーパー・ニンテンドー・ワールド」は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が集客を飛躍的に伸ばす“武器”と位置付けてきた。とくにマリオなどのキャラクターは外国人の人気が高く、本来、世界中からの誘客を期待できる強力なコンテンツといえる。だが、世界で新型コロナウイルス感染が再拡大しており、戦略通りの集客は至難の業だ。(田村慶子)

 新エリアで行うアトラクションの共同開発に向け、USJ親会社の米ユニバーサル・パークス&リゾーツが任天堂との業務提携を発表したのは15年5月のことだ。

 当初は東京五輪・パラリンピックに合わせ今夏の開業を予定していた。しかし延期によって、くしくもUSJ開業20周年の節目となる21年にオープンすることになった。

 USJの意気込みは強い。何しろ「スーパーマリオ」シリーズは国内外に膨大なファンを抱え、全世界の累計販売本数が約3億8400万本に上る“お化けコンテンツ”だ。

 20年2月には米ニューヨークのグランドセントラル駅に約1000人のマリオファンを集めて盛大にPRイベントを実施。世界初となる大阪での開業後も、米ハリウッドやオーランド、シンガポールのユニバーサル・スタジオで順次オープンする計画となっている。

 大阪開業については関連業界からも「スーパーマリオは大人から子供まで幅広く楽しめるコンテンツ。国内観光が中心である中、大阪を旅先に選ぶ大きな動機付けになる」(USJと提携する大阪市内のホテル)との歓迎の声が上がる。

 ただ、足元では感染の「第3波」が押し寄せている。りそな総合研究所の荒木秀之主席研究員は「(開業予定の)2月はまだ感染リスクの高いとされる寒い時期。感染拡大と開業のタイミングが重なると集客しづらくなる」と懸念する。

 USJは新型コロナ下で国内中心に安定した集客を進め、収束後はインバウンド(訪日外国人客)の呼び込みにつなげる戦略を描く。だが、感染収束の兆しは見えず、戦略は大きく後ずれしそうだ。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.