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» 2020年12月03日 07時00分 公開

人気職業「YouTuber」から“ライバー”時代へ 17LIVE代表取締役・小野裕史氏 (1/2)

17LIVEの小野裕史社長は、モバイルインターネットの黎明期からさまざまなサービスを手掛けてきた経験と手腕を武器に、日本と世界の市場でライブ配信ビジネスの急成長を目指している。

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 スマートフォン1台あれば、世代を問わず、手軽にリアルタイムでのコミュニケーションや応援ができるのが「ライブ配信」だという。テクノロジーや通信環境の進化によって、可能性も大きく広がっている。モバイルインターネットの黎明(れいめい)期からさまざまなサービスを手掛けてきた経験と手腕を武器に、日本と世界の市場でライブ配信ビジネスの急成長を目指している。(中田達也)

photo 17ENTERTAINMENT(17 Media Japan)の小野裕史社長=東京都港区(撮影・三尾郁恵)

 ――3年で1000万ダウンロードを突破しました

 「アプリの世界では1000万に到達できるかどうかが試金石といわれるので、まずはそこまでたどり着いたという感覚ですね」

 ――支持を得ている理由は

 「ライブ配信という映像を使ったコミュニケーションメディアは日本においては新しいと思っています。YouTubeさんやTikTokさんとの最大の違いは、見て楽しむだけではなくリアルタイムにコミュニケーションするところです」

 ――配信者に換金可能なギフトを送ることができるのも特徴ですね

 「箱根駅伝の選手を見て胸が熱くなるのと同じように、毎日配信しているアーティストに情がわき、応援するということが起きています」

 ――ライブ配信はビジネスとして成立しますか

 「ライブ配信者を『ライバー』と呼んでいますが、日本だけで3万人近いライバーさんと直接契約して、お金をお支払いしています。YouTuberで稼ぐには広告収益が必要ですが、ライブ配信は個人が個人を応援するので、月に20回程度配信して1〜2カ月目で、家賃分ぐらいの収益を得る人もいらっしゃいます」

 ――配信を始めるには

 「スマホ1台あれば完全に無料でできます。アプリをダウンロードしてボタンを押せば、自分の番組を始められます。編集も不要なので圧倒的にハードルが低いんです。ただ、1回だけでは気がついてもらえないので継続が大事です」

 ――配信者の層は

 「20〜30代の女性が目に付きやすいですが、40〜50代も多く、70代の方がいきなり人気者になることもあります」

 ――競合も多いですが

 「ライブ配信の世界は始まったばかりで、3年先、5年先にはいまのYouTubeのようになると考えています。ですからライバルというより業界を大きくすることを目指しています」

 ――俳優の吉田鋼太郎さんを起用したテレビCMも話題です

 「10代の方と吉田さんのような年代の方も一緒に楽しめるといういままでにないコミュニケーション体験を演出したいという意図です」

 ――不適切な配信などコンプライアンス(法令順守)のチェックは

 「非常に気をかけています。24時間有人で監視していますし、AI(人工知能)で配信者の動きも把握しています。やり過ぎなぐらい安全なプラットフォームとして子供からお年寄りまで安心して頂けるコンテンツに絞っています」

 ――テクノロジーも進化しています

 「映像を含めてリアルタイムでコミュニケーションする世界で問題になるのは『時差』です。テレビの海外中継のようなものですね。これが5G(第5世代移動通信システム)の時代になると、この時差が非常に小さくなります。4Gの時代はコミュニケーションの幕開けにすぎないと考えています」

 ――中長期的な目標は

 「YouTuberが子供たちの人気職業の上位に入っていますが、そこにライブ配信者が入る、上回るということですね。ライブ配信を見ることが当たり前の文化にしていきたいと思います」

 ――グローバルのCEO(最高経営責任者)にも就任しました

 「グローバルで日本が最も成長しているのは事実です。また、アジアにおいてコンテンツの輩出国は日本とみられているので、新しいコンテンツの文化は日本チームが中心となったほうがリードできるんじゃないかということだと思います」

 ――世界展開も

 「アジアでは強い立場にいますが、アメリカやインド、中東にも展開を始めています。世界の市場を取っていけるチャンスだと思いますね」

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