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» 2020年12月14日 07時00分 公開

AIが“運命の人”を選ぶ時代! 政府が地方自治体の婚活事業を支援 少子高齢化歯止めの秘策に

政府は2021年度から、AIやビッグデータを活用した地方自治体の婚活支援事業を支援する方針だ。すでに埼玉県や愛知県などで導入されているシステムには、過去の事例を学習したAIが相手候補をレコメンドする機能がある。

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 少子高齢化が進み、生涯独身率も上昇する中、政府が2021年度から人工知能(AI)やビッグデータを活用した地方自治体の婚活支援事業を支援することが分かった。すでに埼玉県や愛知県などで導入されているシステムだが、AIはどうやって「運命の人」を見つけるのか。

photo 「SAITAMA出会いサポートセンター」のサイト

 内閣府によると、一部自治体でAIやビッグデータを活用した婚活支援が実績を挙げていることから、2021年度予算の概算要求に20億円を計上した。減少が止まらない婚姻数や初婚年齢の上昇を改善する狙いだ。

 埼玉県の結婚支援センター「SAITAMA出会いサポートセンター」は18年10月、AIによる婚活支援システム「EQアセスメント(価値観診断)」を導入した。

 入会後に「どのようなパートナーが好ましいか」「パートナーに求めること」など110問の質問に回答すると、過去の事例に基づいてAIが診断し、お相手候補を選ぶ。診断はスマホやPCから手軽に受けることができ、その後オススメされた相手に会う流れとなる。

 秋田県も同様のシステムを20年2月から導入している。「カップルの成立が増えており、結婚を希望される方が成婚されることは大変喜ばしい」と次世代・女性活躍支援課の担当者。

 利用者からも「今まで相手が見つからなかったが、AI診断で相性が合うと実感し、すぐに結婚を決めました」という声があるという。

 いち早くビッグデータを活用し、数多くの成婚に結び付けているのが、愛媛県だ。県が結婚支援事業を委託している「えひめ結婚支援センター」では、11年度にICT(情報通信技術)を使った独自システムを運用し、13年度にビッグデータによるオススメ機能を導入した。

 利用者は趣味や職業、血液型といったプロフィールや自己PRを記載することで、相性の合う人が自動的に抽出される。

 このシステムでは、利用者がパートナーに求める「年収」や「年齢」などの条件に基づいたマッチングは行わない。従来は年収や年齢、顔写真などといった条件でパートナーを選ぶという傾向が強く、なかなかカップル成立にまで至らないケースも多かった。

 また女性からアプローチする方がカップル成立件数が多いというデータもあるという。

 婚活イベントにもビッグデータは活用され、効率的にパートナーを見つけることもできる。料金は男女ともに2年間で1万円で、イベントには別途料金が必要となる。

 11年10月以降、1万1332組のカップルが誕生し、1168組の成婚があった。ビッグデータを利用した成婚数は公表していないが、担当者によれば「確実に増えている」という。

 少子高齢化の歯止めをかける秘策となり得るのだろうか。

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