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» 2020年12月17日 07時00分 公開

JR西、ラッシュ回避でポイント付与 時間帯別運賃につなげる狙いも

JR西日本が、ICOCAの定期券利用者に、朝のラッシュ時を避けて乗車すると、現金代わりに利用できるポイントを付与する試験サービスを実施すると発表した。時間帯別運賃の導入や、車両や人員の規模の見直しなど、コスト削減策につなげたい考えだ。

[産経新聞]
産経新聞

 JR西日本の長谷川一明社長は16日、ICカード乗車券「ICOCA」の定期券利用者に、朝のラッシュ時を避けて乗車すると、現金代わりに利用できるポイントを付与する試験サービスを2021年4月1日から1年間、実施すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大に向け、ポイント付与で乗客をラッシュ時以外に誘導でき分散効果を実証できれば、ラッシュ時に運賃を高くする時間帯別運賃の導入や、ラッシュに備えて多めに維持している車両や人員の規模の見直しなど、新たなコスト削減策につなげたい考えだ。(黒川信雄)

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 ポイント付与サービスは、平日にイコカ定期券を使って主に京阪神地域の駅から入場し、大阪都心部の駅でラッシュ時間帯以後の午前9時30分から10時30分に出場した利用者に「イコカポイント」を20ポイントを付与する。

 ポイントは券売機で定期券にチャージでき、物品の購入や運賃の支払いなどに1ポイント=1円として使える。

 事実上の料金変動といえるポイント付与により、乗客を他の時間帯に誘導し分散する効果があるかを検証する狙いがある。長谷川氏は会見で「ラッシュ時の利用客の2〜3%を他の時間帯に移せるか(注目している)」と指摘。効果を証明し、時間帯別運賃の導入認可を得るため、政府への説得材料にしたいとしている。

 また、鉄道各社はラッシュに備えて多くの車両や人員を保有・配置しているが、鉄道利用者が急減すると、維持が管理のコストがかさみ経営が急激に悪化する実態がある。

 JR西はコロナによる運輸収入の急減で、20年9月中間連結決算で民営化後初の赤字に転落し、コスト削減が急務となっている。ポイント付与をきっかけにラッシュを緩和し、車両や人員の見直しにつなげたい考えだ。

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