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» 2021年01月14日 07時00分 公開

公務員のテレワーク進まず 住民との窓口多く対応に苦慮

政府の緊急事態宣言では、出勤者を7割削減するという目標も盛り込まれた。しかし、自治体の公務員が十分にテレワークができていない実態がある。出勤が不可欠な業務がある一方で、環境整備の遅れや意識の低さを指摘する声もある。

[産経新聞]
産経新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府が東京や埼玉など4都県を対象に出した緊急事態宣言では、テレワークで出勤者を7割削減するという目標も盛り込まれた。多くの企業が出勤自粛を進める見通しだが、自粛を呼びかける側である自治体の公務員が十分にテレワークができていない実態がある。窓口業務やコロナ対応など出勤が不可欠な業務がある一方で、環境整備の遅れや意識の低さを指摘する声もあり、これまで以上に積極的な取り組みが求められそうだ。

photo 武田良太総務相=8日午前、首相官邸(春名中撮影)

 「官民で官の方が動きが鈍いということがないように、7割減に向けて取り組みたい」。緊急事態宣言再発令初日となった8日の記者会見で、武田良太総務相はテレワークの実施について、そう強調した。

 背景には2020年12月に内閣府が公表したアンケート結果がある。テレワークを実施している人の割合が公務員は14.5%と全体の21.5%を下回り、テレワークが不向きとされる製造業(28.9%)や建設業(17.6%)よりも低かったからだ。

 産経新聞社が緊急事態宣言の対象4都県と、横浜、さいたま、千葉の各市に、警察や消防、教職員を除いた職員のテレワークの実施率を聞いたところ、直近では東京都の55%(新型コロナ対応の職員は除く)が最高で、次に高いさいたま市でも22%だった。神奈川県や千葉市など、そもそも実施率を把握していない自治体もあった。

 事情を聴くと、窓口業務や保健所のコロナ対応など「住民と接する業務が多く、テレワークは難しい」(千葉県)という声が多かった。「テレワークのためのモバイル端末が不足している」(横浜市)という意見も目立つ。民間であれば経営判断で全社員にPCを支給することも可能だが、さいたま市の担当者は「住民に使うべき財源をどこまで使っていいものか……」と悩みを打ち明ける。

 一方で埼玉県は自宅のPCからシステムに入れる仕組みを整備したにもかかわらず、テレワークの実施率は前回緊急事態宣言が出された昨春の10分の1に低下した。出勤自粛の呼びかけは続けたが、いつの間にか従来の働き方に戻ったといい「職員の意識の問題は大きい」と語る。

 職場で感染が広がり、住民サービスが滞るリスクを回避する観点からも、勤務の分散は重要だ。NIRA総合研究開発機構の井上敦研究員も「役所でも在宅勤務が可能な業務は多いが、紙文化が根強く、稟議(りんぎ)の回し方など昔ながらの仕事のやり方がテレワークを阻害している」と改善の必要性を指摘している。

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