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» 2021年01月22日 09時00分 公開

テレワーク、時差、マイカー通勤……大阪の自治体 出勤者7割削減に苦慮

新型コロナウイルス感染拡大を受けて政府が出勤者の7割削減を求める中、大阪府内の自治体では、テレワークなどを駆使して接触機会の低減に努めている。一方、PCの配備や個人情報の取り扱いなど解決すべき課題も多く、試行錯誤が続きそうだ。

[産経新聞]
産経新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて政府が出勤者の7割削減を求める中、緊急事態が宣言されている府内の自治体では、テレワークや時差出勤などを駆使して分散勤務を進め、接触機会の低減に努めている。コロナ禍で行政需要が高まる一方、行政の業務でテレワークを実施するにはPCの配備や個人情報の取り扱いなど解決すべき課題も多く、さまざまな試行錯誤が続きそうだ。

photo 市議会の委員会室に設けられたサテライトオフィス=藤井寺市役所

PC環境整備

 大阪市は2018年からテレワークに取り組み、最初の緊急事態宣言が出されていた20年5月、専用端末だけでなく自宅のPCからもアクセスできるよう環境を整え、全職員に対象を拡大した。今回の緊急事態宣言では「感染対策を担う部署や窓口担当などを除く職員の出勤を半数に削減することを目指す」という。

 堺市は、感染症対策などに関わらない約2700人を対象に、その3割のテレワークを目指している。現在、自宅のPCからアクセスできる200回線を3月中にも400回線に倍増させたい考えだ。

 他の自治体もPCやタブレットの貸与、庁内LANへのアクセスや顔認証導入などでテレワークの強化を図るが、自治体の業務は多岐にわたり、手探り段階というのが実情だ。

接触減へ取り組み

 最も多くの自治体が導入しているのが時差出勤やシフト制勤務だ。職員同士の接触を減らす取り組みで、「現場の状況や人員などにあわせ、所属長の判断で実施できる」という。東大阪市や富田林市などは始業時間をずらして3〜4の勤務時間帯を設けている。

 守口市は、更地になっている近くの市民会館跡地を駐車場に活用。本庁舎勤務の約1割にあたる約50人がマイカー通勤に切り替えた。「通勤ラッシュを避けられる上、クラスター発生などの緊急時にも対応できる」としている。

空きスペース活用

 この他、企画や総務部門を中心に、土日勤務で平日の出勤者を減らす週休日の振り替えに取り組む自治体もある。

 藤井寺市は、庁舎内のスペースを生かして勤務中のソーシャルディスタンスを確保している。現在は閉会中の市議会委員会室に職員がPCなどを持ち込んで仕事をしている。

 ある自治体の関係者は「政府の7割削減の狙いは理解して庁内に呼びかけているが、今直ちに何に取り組むべきかは、コロナへの対応や他の行政需要がどの程度あるのかを見極めながら進めていく必要がある」と話している。

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