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» 2021年01月26日 09時00分 公開

「PS5」ソフト売れず 本体の転売横行、ファン白けムード

PlayStation 5のソフトの販売が伸び悩んでいる。ソフトの販売数は本体の販売数を超えるのが一般的だが、現状では下回っているとみられる。要因の一つとして考えられるのが本体の転売だ。本当にゲームをしたい人に本体が届いていない。

[SankeiBiz]
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 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の新型家庭用ゲーム機「PlayStation(PS)5」のソフトの販売が、新型コロナウイルス禍による巣ごもり需要にもかかわらず伸び悩んでいる。品薄のゲーム機本体が転売の標的にされ、消費者に届いていない実態が浮き彫りになった形で、ゲームファンの間には白けムードも漂い始めている。

photo 店頭で品切れが続くPlayStation 5 =202012月4日、大阪市中央区のエディオンなんば本店

 ゲーム情報誌「ファミ通」の調査によると、PS5の2020年12月末までの累計販売台数は25万5150台。一方、ソフトは1月10日時点で最も売れている「スパイダーマン」で3万4219本にとどまる。販売が1万本を超えているのも上位3位までで、10位までの合計でも10万本に満たない状況だ。

 ソフトの販売数は本体の販売数を超えるのが一般的だが、ソフト販売全体でも本体の販売数を下回っているとみられる。PS5ではゲームをダウンロードして遊ぶことも可能で単純比較はできないが、業界関係者は「ダウンロードを考慮しても少なすぎる」と話す。

 要因の一つとして考えられるのが本体の転売だ。PS5は海外の生産ラインの拡大が進まず、世界的に供給が不足。その結果、メルカリなどのフリーマーケットアプリでは転売が横行し、発売直後は希望小売価格(4万9980円)の10倍の値がついた。現在も数万円高い値段で取引され、本当にゲームをしたい人に本体が届いていない。

 ただSIEは生産体制の強化など、積極的な転売対策は講じていない。市場規模の大きい欧米への出荷を優先していることも、日本での品薄の要因とされる。ソニーにとってゲーム事業は営業利益の4割を稼ぎ出す収益の柱。本体が購入できないファンからは落胆の声が相次いでおり、消費者離れを食い止めるためにも戦略の見直しが迫られそうだ。(高木克聡)

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