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» 2021年03月01日 07時00分 公開

密避けて 避難所の混雑状況をリアルタイムに可視化

大阪府泉大津市が、災害発生時に避難所の混雑状況をリアルタイムで市民に知らせるシステムを導入するため、飲食店などの混雑情報の配信サービスを展開するバカンと協定を締結した。

[産経新聞]
産経新聞

 大阪府泉大津市は、災害発生時に避難所の混雑状況をリアルタイムで市民に知らせるシステムを導入するため、飲食店などの混雑情報の配信サービスを展開するIT企業「バカン」(東京)と災害協定を締結した。新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、混雑を避ける分散避難が進むことが期待されている。

photo スマートフォンに表示された避難所の混雑状況

 市危機管理課によると、市内の避難所は64カ所。災害時には市民ら約1万9000人を受け入れることを想定していたが、コロナ禍で受け入れ基準など状況が一変。避難者同士の間隔を広く取る必要が出てきたため、現状では最大1万4000人程度しか受け入れることができないと試算されている。民間企業の施設を活用することも検討されているが、それでも「まだ足りない」(同課担当者)状態という。

 同社は、レストランや駅のトイレなど施設の混雑情報をリアルタイムで提供するサービスを展開している。これまでに全国30以上の自治体と同様の災害協定を結んでおり、20年7月に九州地方で豪雨災害が発生した際には同社のシステムを導入していた宮崎県日南市で1万件以上のアクセスがあるなど注目度が高まっている。

 システムは、災害時に開設した各避難所の混雑状況が「空いています」「やや混雑」「混雑」「満」の4段階でスマートフォンなどを通じて確認できる。市民らにとっても、避難所ごとの混雑状況を可視化することで避難所や知人宅に逃げ込むなどの“密を避ける”選択の幅が広がる。

 オンラインで行われた締結式では、南出賢一市長と河野剛進(かわのたかのぶ)社長が協定書を交わした。南出市長は「密を避けて分散避難といわれても、市民にしたらどこに逃げればいいのかと思ってしまう。可視化することで、課題解決の一助になることを期待する」と話した。

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