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» 2021年03月08日 07時00分 公開

テレビ番組のネット同時配信権利手続きを簡素化 著作権法改正案を閣議決定

政府が、テレビ番組の同時配信に掛かる権利処理手続きを簡素化する著作権法改正案を閣議決定した。現状は視聴者からの提供映像などを利用する場合、放送と配信で別々に許諾が必要だが、改正案では放送の許可を得る際に配信も許諾したと推定する規定を設けた。

[産経新聞]
産経新聞

 政府は5日、テレビ番組を放送と同時にインターネットでも流す「同時配信」の権利処理手続きを簡素化する著作権法改正案を閣議決定した。同時配信の他、配信が行われている途中に最初から視聴する「追っかけ配信」や終了後に一定期間見られる「見逃し配信」も対象。2022年1月1日から施行する。

 現行法では、視聴者からの提供映像などを利用する場合、放送と配信で別々に許諾が必要とされる。このため、手続きが間に合わずにテレビでは流された映像が配信では見られないというケースが起きている。改正案では、放送の許可を得る際に別段の意思表示がなければ、ネットへの配信も許諾したと推定する規定を設けた。

 番組で使うレコード(音源)やレコード実演(音源に収められた歌唱や演奏)については現在、放送では不要な事前の許諾が配信では必要で、業界団体による集中的な管理が行われていないと使用許可を得ることが難しくなっている。改正案では、集中管理されておらず、円滑に許諾を得られないと認められる音源などに関し、通常の使用料額に相当する補償金を支払うことで事前の許可がなくても利用できるようにする。

 映像実演(俳優の演技など)も放送と配信で手続きが異なるため、テレビで再放送される番組が配信では使えない恐れがある。このため、音源と同様に報酬を支払うことで、事前の手続きを不要とする内容を盛り込んだ。

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