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» 2021年04月19日 07時00分 公開

小泉今日子が音声配信サービスに挑戦 「心の扉をノックしたい」 

歌手で女優の小泉今日子さんが、Spotifyでポッドキャスト番組「ホントのコイズミさん」の配信を始めた。小泉さんはポッドキャストというデジタルサービスをどう見ているのか。

[産経新聞]
産経新聞

 歌手で女優の小泉今日子さんが、ポッドキャスト番組「ホントのコイズミさん」の配信を始めた。書評も手がける読書家の小泉さんが、本や書店にまつわる人々をゲストに迎え、本を入り口に人生観などの話を引き出す。「本がそうであるように、この番組も聴く人の心の扉をノックしたい」。意欲をみせる小泉さんに話を聞いた。(文化部 石井健)

選び直そう

 ポッドキャストは、インターネットで配信される音声のコンテンツ。ラジオのトーク番組のようなイメージで、米国では広く浸透している。世界で3億人以上の利用者がいるスウェーデンSpotifyが牽引(けんいん)役で、日本でも強化に注力。小泉さんの番組も同社のオリジナルだ。

photo 「いい相棒見つけたぜっ!」とポッドキャスト番組について語る小泉今日子さん=東京都目黒区(石井健撮影)

 「番組としてのテーマとか色とかをはっきりさせたほうがいい、それなら『本』から始めようと考えました」と、まさに本に囲まれた場所で小泉さんが説明する。東京の目黒川沿いにある古書店COW BOOKS(カウ・ブックス)。番組は毎回ゲストを迎えるが、初回がこの書店の代表で文筆家の松浦弥太郎さんだった。店内で話を収録した。

 「この20年で、ずいぶん本屋さんの形が変わりました。セレクトショップが増えています」と小泉さんは指摘する。COW BOOKSもそうだ。松浦さんの本選びのセンスが、店の大きな魅力となっている。

 小泉さんは「コロナ禍は人生に必要なものは何かを改めて考え、選択する機会になったはず。セレクトショップは選択の時代にマッチしている」と松浦さんを最初に迎えた理由を説明する。

 書評を手がけるなど、本格的な読書家として知られる小泉さん。だが、この番組では本について語るのではなく、新形態の書店や編集などを糸口に時代を見つめ直すつもりだ。

心の扉をノックする

 いうまでもないが、小泉さんは1982年に「私の16才」でデビュー。「キョンキョン」の愛称で親しまれ、中森明菜さんらとともに一時代を築いたスーパーアイドル歌手だ。やがて方向性を自身で主体的に決めるようになり、従来のアイドルとは一線を画するファッションリーダーや文化人的な存在となった。女優としても活躍。

 18年に36年間在籍した芸能事務所を独立。15年に設立していた自身の制作会社を拠点に“第2の芸能人生”を始動させた。

 「会社の体制を整えるために必要」と女優業などを2年間休み、社長業やプロデュースなど裏方に専念した。もっとも、アイドル時代に自身をプロデュースしていたのが小泉さんだ。

 「そういう意味では、あまり変わっていないですね。成長していないのかもしれないし、頑固なだけなのかもしれない」と笑う。

 3月21日には亡くなった作曲家、筒美京平さんから提供された楽曲を歌うスタジオライブ「唄うコイズミさん 筒美京平リスペクト編」を配信し、歌手としての存在感も示した。

 読書好きも子供の頃からだ。養護学校の教師だった親類からのクリスマスの贈り物は決まって本だった。また、家の中には2人の姉と両親、それぞれの好きな本がたくさんあり、それらを読んで育った。

 父親の事業の失敗で家族は波乱に見舞われもしたが、小泉さんにとって本は大切な思い出でもある。

 「本は、自分の中の新しい扉を開けてくれます。読書によって初めてノックされる怒り、悲しみ、喜びってあると思うんです。この番組も、リスナーの心の扉をノックして、次のアクションを促せるような内容になればいい」

 また、ポッドキャストというデジタルサービスについて目を輝かせて語る。

 「いい相棒見つけたぜって感じ。“小泉今日子らしさ”が戻ってきて、新しい冒険、新しいショーの始まりです」

 ポッドキャスト番組「ホントのコイズミさん」は、毎週月曜日午前0時配信。

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