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» 2021年06月08日 07時00分 公開

巨大IT念頭「デジタル課税」 対象は100社程度の公算

日米欧の先進7カ国(G7)の財務相会合は5日閉幕し、物理的な拠点がない国でもサービスの利用者がいれば企業に適切に課税できる「デジタル課税」の導入が進展した。対象はGAFAを中心に100社程度になる見通し。

[産経新聞]
産経新聞

 【ロンドン=板東和正】日米欧の先進7カ国(G7)の財務相会合は5日閉幕し、採択した共同声明では法人税の国際的な最低税率に加え、物理的な拠点がない国でもサービスの利用者がいれば企業に適切に課税できる「デジタル課税」の導入でも大きく進展した。利益率の10%を上回る部分の最低20%に課税が可能とすることが柱。対象は米Googleなど「GAFA」(ガーファ)と呼ばれる巨大IT企業を中心に「100社程度」(麻生太郎財務相)になる見通しだ。

 オンライン広告やインターネット通販などの分野では経済のグローバル化に伴い、国境を越えた事業展開が加速している。G7各国の間では、自国内に物理的な拠点があるかどうかを基準とする現状の課税ルールでは適切な課税ができていないという問題意識があり、今回議論が大きく進展した。「少なくとも15%」とする各国共通の法人税の最低税率導入と併せて、国際課税ルールの大きな転換点となりそうだ。

 一方、対象を利益率の高い企業に絞ったことで、100社程度に含まれるのは米国の企業が中心となり、日本企業の多くは外れる可能性が高そうだ

  課税強化の対象となることが濃厚なGAFAは、相次いでコメントを発表。米交流サイト大手Facebookはニック・クレッグ副社長がTwitterへの投稿で、自社にとって増税になりうるとの見解を示しつつ、「合意は国際的な税制への信頼を高めるための重要な一歩だ」と評価した。Googleやインターネット通販大手の米Amazon.comもG7合意を歓迎している。 ただ、英国やフランスが独自に導入しているデジタル課税は、米国が廃止を求めているが、引き続き調整をすることになった

  新興国も加わる7月の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議での合意や、約140カ国・地域が参加し、具体的なルール作りの場となる経済協力開発機構(OECD)の最終決定に向け、細部の調整も急がれる。

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