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» 2021年06月16日 07時00分 公開

テレワーク、中高年は「歓迎」も20代「幸福度低下」のナゼ 若年層が実感する「抑圧」と「強制」

新型コロナウイルスの感染防止策として推奨され、1年以上が経過したテレワークを巡り、意外な調査結果が出た。テレワークを実施した人の「幸福度」が総じて高い傾向を示す中、20代だけが幸福度が低下、「不幸度」が高くなったことが分かった。未来を担う若年層の心理に何が生じているのか。

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 新型コロナウイルスの感染防止策として推奨され、1年以上が経過したテレワークを巡り、意外な調査結果が出た。テレワークを実施した人の「幸福度」が総じて高い傾向を示す中、20代だけが幸福度が低下、「不幸度」が高くなったことが分かった。コロナ後も定着する可能性があるテレワークだが、未来を担う若年層の心理に何が生じているのか。

 調査はパーソル総合研究所と慶応大が2021年2月、20代から60代までの正社員など就業者3000人を対象に実施した。

 それによると、コロナ禍におけるテレワーク実施者の増加などによって、働くことによる幸せを実感する傾向が高くなった。20年の調査との比較で、働く幸せの実感が前年比1%減の43%とほぼ横ばいだった一方、不幸せは前年の20.2%から17.6%に減少した。

 同研究所の井上亮太郎主任研究員は「全体的にはテレワークによって現場で働く過度なストレスから解放されたことが数字に反映されたのだろう」と指摘する。

 年代別でみると、30代から60代までの各世代で、テレワーク実施者は出社者よりも、働く幸せを0.2〜0.3ポイント高く感じており、不幸せの実感も0.1〜0.2ポイント低い。

 ところが、20代ではテレワーク実施者の方が出社者よりも、働く幸せが0.2ポイント低い。不幸せの実感もテレワーク実施者が0.1ポイント高くなった。

 テレワークを実施する20代のうち、「自分の強みを活かす場を抑圧されている」と強く感じる人が50.3%で、「プライベートな時間を断念せざるを得ないような状態」だと強く感じている人が41.1%に達している。

 この原因について前出の井上氏は「若い世代は働き方への幸福度に関心を持つがゆえに、能力を発揮する場や能力向上に不安を抱いているのではないか。30代以上は出社も経験した上でテレワークを行うが、コロナ禍で半ばテレワークを強いられたことも原因だろう」と分析する。

 若い世代がテレワークで幸福感を得られていない状況をどう改善すべきなのか。井上氏は「テレワークでコミュニケーションの取り方も難しくなっているが、若者には自ら働きかける姿勢、上司には価値観を押し付けない柔軟さが必要になるのだろう」と話す。

 新しい働き方として定着させるためには、テレワークの長所と短所を理解しておきたい。

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