ITmedia NEWS >
ニュース
» 2021年06月23日 07時00分 公開

自主的に集まり情報発信する“60代の部活” ネット回線事業者がシニア応援サイト

中部テレコミュニケーションがシニアのセカンドライフを応援するWebサイトをスタート。「IT」や「資産管理」など4つのテーマごとに、オンライン講座などやイベントを実施する。サービス内でのコミュニティ形成も見込めるという。

[ZAKZAK]
ZAKZAK

 私(鈴木)は当欄の前身のコラムで、ABS世代(バブル当時、若者だった世代)を中心とした大人(シニア)たちの「コミュニティ」の重要性を提唱していました。学生時代のクラブ活動のように、同じ興味や関心を持つ人たちがインターネットやリアルでつながり、情報や意見を交換し、その中から自分らしさを発見していくという「場」です。

 ABS世代の先頭を走る人たちが昨年から65歳の前期高齢者となった今、そのコミュニティはいよいよ現実のものとなろうとしています。

 「コミュファ光」の名称で、中部5県(愛知・岐阜・三重・静岡・長野)でインターネット回線事業を行う「中部テレコミュニケーション」は5月19日、シニアの有意義なセカンドライフを応援するWebサイト「Club JiVE」(クラブジャイブ)をスタートしました。

 ジャイブとは、Just(ちょうど)、Ideal(理想的で)、Various(多様な)、Education(学園)の頭文字を取ったもので、「ワクワクがとまらない大人のサークル活動」がコンセプトです。

 サイト開設の理由をプロジェクトリーダーである同社の加藤智久さんは次のように話しています。

 「今の60代は、若いころのカルチャーやバブル期の影響もあり、好奇心旺盛で活力ある若々しい人が多い。従来のシニアとは違い、インターネットやスマートフォンを普通に使い、SNSの発信力がある人もいます。そのような人たちが学生時代の部活のように自主的に集まれる環境を提供することで、弊社のインターネット事業に付加価値を持たせたいと考えました」

 加藤さんの言うとおり、2021年1月時点でスマホの普及率は60代が80%(18年は52%)、70代が62%(同26%)です(モバイル社会研究所調べ)。スマホは近年、シニア層に急速に普及しているのです。

 同サイトではまず、「IT」「体操」「農業」「資産管理」の4つのテーマを設け、動画配信とオンラインセミナーを始めました。今後はコミュニティ機能を追加し、「顧客自らの提案」を採用。今までのシニアマーケティングでは考えられなかったユニークなテーマを追加していくとのことです。

 コロナ後にはリアルな催しも予定しており、60歳を過ぎた真の大人=真成人(しんせいじん)のコミュニティを活性化していくことを目指しています。

 Club JiVEの大人のサークル活動では、参加ユーザーが特定のテーマに関する情報を自ら発信し、そこから口コミやコミュニティが形成されそうです。それをメディアがさらに拡散させれば、人生100年時代のユニークなライフスタイルやワークスタイルが生まれるかもしれません。

 インターネット回線の事業会社は、速度や安さで契約者の獲得を進めてきましたが、今後は同社のように契約者同士のつながりという付加価値も重要になりそうです。Club JiVEからどんなライフスタイルが提案されるのか、今後が楽しみです。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.