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» 2021年09月01日 07時00分 公開

工夫こらすオンラインマラソン大会 山梨はフルーツ提供

新型コロナウイルス感染拡大のため、2020年、中止が相次いだマラソン大会。21年はオンラインで開催する大会が相次いでいる。参加者がスマートフォンを携帯してそれぞれ好きなところを走り、その距離をスマホのアプリで記録、送信し完走証明にするというもの。山梨の大会では参加賞にフルーツを用意しリアル大会に近い楽しみを提供するなど、22年以降の大会に向け工夫を凝らしている。

[産経新聞]
産経新聞

 新型コロナウイルス感染拡大のため、2020年、中止が相次いだマラソン大会。21年はオンラインで開催する大会が相次いでいる。参加者がスマートフォンを携帯してそれぞれ好きなところを走り、その距離をスマホのアプリで記録、送信し完走証明にするというもの。山梨の大会では参加賞にフルーツを用意しリアル大会に近い楽しみを提供するなど、22年以降の大会に向け工夫を凝らしている。

リアルの喜びを継続

 「会場で巨峰が食べ放題だったのが忘れられません。今年は送られてくる巨峰を楽しみに走ります」「苦しい坂と葡萄(ぶどう)に魅せられて例年参加。走った後の巨峰の味は格別」

photo 完走後に旬の巨峰を楽しむランナーら=19年9月(山梨市巨峰の丘マラソン大会提供)

 9月1日から15日まで期間で実施となる「第37山梨市巨峰の丘マラソン大会オンライン」のクチコミコーナーには、参加予定者らのこういった多くの書き込みが入っている。

 コロナ禍が続くなか、山梨市などが作る実行委員会は、20年は中止にした大会を今年はオンライン方式で開催することにした。5km、10kmの2つのコースを設定し、いずれもスマホのアプリで走行距離を記録。大会期間中であれば、一度に走っても、数日にわたって累積した距離でも構わない。

photo アップダウンの激しいコースを走るランナーら=19年9月(山梨市巨峰の丘マラソン大会提供)

 19年までのリアル大会では、ゴール地点に旬を迎えた名産の巨峰が用意され、走行後のランナーが思う存分試食できた。オンライン大会でもその喜びを感じてもらおうと、参加賞として巨峰を自宅などに配送することにした。

 「第12回甲州マラソン」も8月7日から9月3日の日程で、ハーフマラソンと10kmをオンラインで開催。こちらも参加賞を甲州市の特産物などから選べるようにした。シャインマスカットやワインなら4000円、巨峰は3500円、オリジナルTシャツなら1500円と、希望する参加賞によって参加費の額を変えた。

 両大会とも、コロナ収束後に多くのランナーが戻ってくることを切望しての開催。2年連続で中止にするのではなく「オンラインであっても大会の継続を優先させる」(山梨市担当者)格好だ。

オンラインで足試し

 富士吉田市が主催する富士登山競走も21年はオンライン開催のみとなった。大会の継続だけでなく、リアル参加へのお試し的な要素も盛り込まれていた。

 富士登山競走は、例年7月に富士吉田市役所前をスタートし、北口本宮冨士浅間神社から吉田口登山道を通り、標高3711mの富士山頂久須志神社までの山頂コースや、5合目までのレースで、日本を代表するトレッキングレースだ。

 リアル大会とオンライン大会の両方の準備をしていたが、東京都などに緊急事態宣言が出されていたこともあって、オンラインのみとなった。担当者は「500人程度の参加者があれば十分」と考えていたが、実際には1500人が参加するなど、想定外の人気となった。

 オンライン開催では、距離ではなく、どれだけの高さを登ったかという獲得標高を基準にした。自転車のヒルクライムの測定にも使われるスマホアプリを使って、期間中に富士山の標高3776mを獲得した場合に完走とした。

 富士登山競走は過酷なレースで知られ、実際の出場は難しいと考えている市民ランナーも多い。担当者は「オンラインで足試しをして、来年以降に実際大会に出場するといったランナーが増えると期待している」と話す。(平尾孝)

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