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» 2021年09月02日 07時00分 公開

追跡用の「電子足輪」切って連続女性殺人 韓国社会に衝撃

韓国で位置追跡装置を内蔵した「電子足輪」を切断して逃走した男が、女性2人を殺害していたことが判明し、社会に衝撃が広がっている。韓国では性犯罪など再犯の恐れが高い前科者に対し、出所後も一定期間電子足輪を装着させる制度を行ってきたが、制度の限界を指摘する声も出ている。

[産経新聞]
産経新聞

 【ソウル=桜井紀雄】韓国で位置追跡装置を内蔵した「電子足輪」を切断して逃走した男が、女性2人を殺害していたことが判明し、社会に衝撃が広がっている。韓国では性犯罪など再犯の恐れが高い前科者に対し、出所後も一定期間電子足輪を装着させる制度を行ってきたが、制度の限界を指摘する声も出ている。

 複数の韓国メディアによると、男はソウル市の50代で、女性を狙った強盗や強制わいせつ罪で懲役15年を言い渡されて服役。2021年5月に出所していた。8月29日に女性の遺体を載せた車で警察署に出頭し、2件の殺人を自白したという。

 31日に裁判所に出廷した際は、報道陣のマイクを蹴るなど暴れた上、「もっと殺せないのが残念だ」と言い放って暴言も吐いた。

 電子足輪の切断は27日夕に確知され、警察が捜索していたが、男の出頭まで見つけ出せなかった。足輪を切断する前日夜に40代の女性、29日夜に車の中で50代の別の女性を殺害したという。警察は、金の貸し借りをめぐる問題が背景にあったとみている。

 電子足輪制度を管轄する朴範界(パク・ポンゲ)法相が30日、陳謝したが、「物的、人的な限界ある」とも釈明した。法務省は足輪の材質の改良や毀損(きそん)した場合の罰則強化、警察との情報共有の向上などの対策を発表したが、切断行為を防ぐには限界がある。08年の制度導入以来、何度も足輪の材質強化が試みられてきたが、21年だけで電子足輪の毀損が13件に上っているという。

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