ITmedia NEWS >
ニュース
» 2021年09月03日 10時00分 公開

若者狙うワクチン詐欺メールの巧妙な手口 大規模接種センター予約かたり個人情報要求

若者の新型コロナウイルスワクチンの接種加速が課題となるなか、自衛隊が東京と大阪で運営する大規模接種センターの開設期間を9月25日ごろから約2カ月間延長する方向となった。ただ、同センターの予約案内をかたって個人情報を求める悪質なメールが相次いでいる。自身も悪質メールを受信した専門家に手口の実態を聞いた。

[ZAKZAK]
ZAKZAK

 若者らの新型コロナウイルスワクチンの接種加速が課題となるなか、自衛隊が東京と大阪で運営する大規模接種センターの開設期間を9月25日ごろから約2カ月間延長する方向となった。ただ、同センターの予約案内をかたって個人情報を求める悪質なメールが相次いでいる。自身も悪質メールを受信した専門家に手口の実態を聞いた。

photo 自衛隊が都内で運営する大規模接種センター

 同センターでは新たに18〜39歳を優先する枠を設け、9月下旬までに両会場で約3万人に接種することも検討、若者向けの接種を後押しする。

 開設期間も当初の8月末までからすでに約1カ月間の延長が決まっているが、これをさらに2カ月程度延長する方針。ワクチンは米モデルナ製を使用している。

 一方、若者を含めてワクチンを打ちたくても打てない人が多い状況を狙った悪質なメールも出回っているという。

photo クレジットカード情報を要求する偽サイトの画面 (多田文明氏提供)

 詐欺被害や悪徳商法に詳しいジャーナリストの多田文明氏は8月29日に「自衛隊大規模接種センター」を名乗るメールアドレスからワクチン接種の予約サイトを案内するメールを受信した。「メールに記載された偽の予約サイトのURLは、本物に似せられていたほか、同じく記載されていた電話番号は自衛隊が運営するナビダイヤルにつながる本物の電話番号だった。一見では見分けがつかない巧妙な手口だ」と多田氏。

 偽の予約サイトにアクセスすると、厚生労働省が運営する情報サイト「コロナワクチンナビ」に似せたデザインのWebページが表示されており、偽サイト内の「予約」をクリックするとクレジットカード情報を入力するよう求められる仕組みになっていた。ワクチン接種は無料のため、当然ながらクレジットカード情報を求められることはない。

 多田氏は「クレジットカード情報の要求で偽物だと分かるが、メールやサイトのデザインから真偽を見極めるのは難しく、本来はリンク先にアクセスするべきではない。自衛隊の大規模接種を名乗るメールが一方的に送られてきても開かないことが重要だ」と指摘する。

 コロナ関連の詐欺行為は2020年からあったが、「感染者が急増したことでワクチンを求める動きが活発化するとみたのか、最近手口が拡大しているようだ」と多田氏は分析する。

 国民生活センターに寄せられた相談によると、自治体職員を名乗る人物が「ワクチン接種の予約代行をする」などと突然家を訪ねてきたり、スマートフォンに「ワクチン接種の優先順位を上げる」というメッセージが来たり、「新型コロナワクチンが接種できる。後日全額返金されるので10万円を振り込むように」という電話がかかってきたという事例もあった。

 全世代へのワクチン接種が急務となるだけに、卑劣な手口には一層の注意が必要だ。

copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.