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» 2021年09月07日 07時00分 公開

ゲームや“投げ銭”も規制の中国習政権 「不健全」理由に締め付け加速

中国の習近平政権が国内での締め付けを強化している。規制の手はネットゲームやエンタメ界にも及び、「中国経済衰退論」をSNSで発信すると処罰されるという。

[ZAKZAK]
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 中国の習近平政権が国内での締め付けを強化している。規制の手はネットゲームやエンタメ界にもおよび、親日とされる人気女優は芸能界から消される事態に。さらに「中国経済衰退論」をSNSで発信すると処罰されるという。

 中国国営通信新華社は8月31日、中国当局が未成年のネットゲームの規制を強化すると報じた。未成年者へのゲーム提供について週末と祝日の午後8時から1時間のみとする内容で、8月上旬には国営メディアが「ゲームは精神的アヘン」とも批判していた。

 これを受けて米NASDAQ市場に上場する中国のネットゲーム大手Netease(網易)や、香港市場に上場するTencent Holdings(騰訊)などの株価が下落する場面があった。

 エンタメ業界への規制も強まっている。スターの人気ランキングが廃止されたほか、芸能人らにWeb上でお金を送る「投げ銭」システムを未成年が使うことができなくなった。

 芸能界への監視も強まっている。中国の動画配信サービスなどで日本でも知られる女優、趙薇(ヴィッキー・チャオ)の名前が出演作品のキャスト名一覧から次々と削除された。

 原因は不明だが、靖国神社や乃木神社で記念写真を撮るなどして「親日」と批判された俳優、張哲瀚が、趙の運営する芸能事務所の所属だったことや、趙が20年前、旭日旗をデザインした服を着て問題視されたこと、さらには金融当局が規制を強めるEC最大手Alibaba Groupの創業者、ジャック・マー氏との親密な関係が原因との指摘もある。

 人気女優の鄭爽は、テレビドラマの出演料を脱税したとして、出演作品の放送が禁止された。

 さらには中国の景気減速感が強まる中、国家インターネット情報弁公室は経済情報の取り締まりキャンペーンを10月26日まで実施すると決定。短文投稿サイト「微博」(Weibo)などのSNSでは、中国経済の衰退論や経済政策を歪曲(わいきょく)するような投稿を厳しく取り締まると宣言した。

 評論家の宮崎正弘氏は「規制強化は産業を破壊するだけだが、習政権からすればいずれも不健全ということになる。現段階では習体制に対抗するような勢力もなく、国民を抑えつける動きは今後も続くとみられるが、国民の不満は高まるばかりではないか」と推察した。

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