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» 2021年09月29日 07時00分 公開

スキャナーや画像編集ソフト利用し制作か 偽版画事件

有名画家の偽版画が大量に流通した事件で、著作権法違反容疑で逮捕された元画商と版画工房経営者が真作などを基に、パソコンのスキャナーや画像編集ソフトを使って偽版画を制作していたことが捜査関係者への取材で分かった。警視庁は詳しい偽版画制作の手口を調べている。

[産経新聞]
産経新聞

 有名画家の偽版画が大量に流通した事件で、著作権法違反容疑で逮捕された元画商と版画工房経営者が真作などを基に、パソコンのスキャナーや画像編集ソフトを使って偽版画を制作していたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁は詳しい偽版画制作の手口を調べている。

大阪府池田市の元画商、加藤雄三容疑者と奈良県大和郡山市の版画工房経営者、北畑雅史容疑者は、2017年1月〜19年1月、東山魁夷(ひがしやま・かいい)の「白馬の森」「草青(くさあお)む」「道」など5作品計7点の偽版画を、著作権者の許諾を得ずに複製したとして著作権法違反容疑で逮捕された。

photo 押収された偽版画=27日午後、東京都中央区の警視庁築地署(鴨川一也撮影)

 加藤容疑者が、約10年近く前から北畑容疑者に偽版画の制作を依頼していたとみられる。北畑容疑者が自身の工房で制作し、加藤容疑者が販売していた。

 捜査関係者によると、2人は入手した真作などを基に、パソコンの画像編集ソフトやスキャナーを使って色彩を精密に分析し、偽版画制作に利用したという。偽版画は主にアルミ板などに描かれた絵を刷る「リトグラフ」という技法で制作されていた。

 警視庁は20年12月、加藤容疑者らの自宅などを家宅捜索し、ピカソやシャガールを含む画家計12人の版画約80点を押収。東山魁夷や平山郁夫(ひらやま・いくお)の偽版画計約30点を確認した。

 北畑容疑者は産経新聞の取材に、少なくとも40作品で計約800点の偽版画を制作したと証言している。

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