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» 2021年10月08日 07時00分 公開

SNSでの性被害 簡単につながる「Z世代」守れ

男子生徒にわいせつな自撮り動画を送信させた小学校教諭が、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で書類送検された。SNSが普及した環境で生まれ育った「Z世代」の子供たちはSNSに対する感覚が大きく異なるという前提で、いかに被害を防ぐかという対策を講じるべきだろう。

[産経新聞]
産経新聞

 男子生徒にわいせつな「自画撮り」動画を撮影・送信させた滋賀県内の公立小学校に勤務する男性教諭(32)が、児童買春・児童ポルノ禁止法違反容疑で大阪府警に書類送検された。教諭はSNS(会員制交流サイト)で接触した中高生にわいせつな動画を要求しただけでなく、別の教員と児童ポルノを交換していた疑いまで浮上している。

photo 大阪府警本部=大阪市中央区

 この教諭はSNS上で22歳の「みさき」という女性を装い、中高生ら400人以上に児童ポルノを送らせていた。府警が教諭の自宅を捜索したところ、児童ポルノの疑いがある中高生らの画像などが1万8000点以上見つかったという。

 児童生徒の模範となるべき教諭が犯罪に手を染めていた事実は言語道断という他ない。警察幹部は「被害者保護のため、公表されていない事件も多い。氷山の一角にすぎず、危機的な状況にある」と語気を強める。

 SNS上での見知らぬ人との交流を機に、子供たちが犯罪に巻き込まれるケースは後を絶たないが、この状況は日本に限ったことではない。2021年4月に公開されたチェコ発のドキュメンタリー映画「SNS―少女たちの10日間―」では、童顔の女優3人がSNS上で12歳を演じる中、10日で接触してきた男性は2458人にも上った。

 しかも、3人の女優はSNSで男性たちと接触する際、必ず「12歳だ」と年齢を告げるのだが、意に介することなくわいせつ画像を要求したり、性器を露出したりする男性が何人も登場する。これまで見た中で最も後味の悪い映画だったが、改めて子供たちを取り巻くSNS社会の危険性を痛感した。

 素性の分からないSNS上の人物に対し、自身のわいせつな画像を送ったという中高生たちの感覚は正直、理解しがたい。だが、SNSが普及した環境で生まれ育った「Z世代」と呼ばれる2000年代生まれの子供たちは、SNSに対する感覚が大きく異なるという前提で、いかに被害を防ぐかという対策を講じるべきだろう。

 警察庁によると20年、SNSをきっかけに犯罪に巻き込まれた18歳未満の子供は1819人にも上る。しかも、大半は性被害だ。見ず知らずの誰とでも簡単につながることのできる時代だからこそ、その危険性を学校や家庭でしっかりと教えていきたい。(小松大騎)

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