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» 2021年10月29日 07時00分 公開

EV向け電池 パナソニック復調の足がかりとなるか

パナソニックの2021年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比15.5%増の3兆5335億円、最終利益が約3.1倍の1530億円となった。収益の柱となる事業の育成が急務となる中、半導体不足の影響を受けづらいEV向け電池などの好調がプラス要因となった。

[産経新聞]
産経新聞

 パナソニックが10月28日発表した2021年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比15.5%増の3兆5335億円、最終利益が約3.1倍の1530億円となった。収益の柱となる事業の育成が急務となる中、半導体不足の影響を受けづらい電気自動車(EV)向け電池などの好調がプラス要因となった。

 新型コロナウイルス流行による国内の巣ごもり需要が一巡した家電事業は、東南アジアでのロックダウン(都市封鎖)や銅などの原材料価格が高騰した影響もあって営業利益が落ち込んだ。車載機器も半導体不足による自動車減産により減収となった。

 一方で、情報通信関連事業はインフラ向けの部品や半導体製造装置が伸長した。梅田博和最高財務責任者(CFO)は決算会見で「コロナや半導体不足の影響は徐々に改善していく」との見通しを示した。

 EV向け電池は供給先の米Teslaの急成長が追い風となり増収となった。Teslaと共同運営するEV向け電池の米工場への巨額投資で苦しい局面が続いていたが、Teslaを主軸に、さらなる販路拡大も見込む。梅田CFOは「車載電池事業は増収増益基調に確実になってきている。あらゆる可能性を排除せずに事業を進める」と強調する。

 また、4年3月期の業績予想を上方修正し、売上高を7兆円から7兆3000億円に、最終利益を2100億円から2400億円にそれぞれ引き上げた。完全子会社化した米ソフトウェア大手、ブルーヨンダー株の評価益計上などを踏まえた。

 21年3月期連結決算で25年ぶりに7兆円を割り込み、収益の柱となる事業の育成が急務となる中、パナソニックはEV向け電池や、サプライチェーン(供給網)管理に強みがあるブルーヨンダーを生かした企業向けシステム事業を復調への足掛かりとしたい考えだ。梅田CFOは「ソリューション分野のウエートが高まってくれば原材料高騰などの影響も少なくなる。着実に取り組んでいきたい」と話した。(桑島浩任)

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