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» 2021年12月21日 07時00分 公開

NHK値下げ法案を再提出へ 1月通常国会 剰余金の活用義務付け

総務省が、NHKの受信料引き下げに向けた放送法改正案を2022年1月の通常国会に提出する。NHKに対し、積み立てた剰余金を受信料の値下げに充てることを義務付ける内容。

[産経新聞]
産経新聞

 総務省は、NHKの受信料引き下げに向けた放送法改正案を2022年1月の通常国会に提出する。NHKに対し、積み立てた剰余金を受信料の値下げに充てることを義務付ける内容。改正案は、同省幹部の接待問題の発覚などの影響で今春の国会で十分な審議ができず廃案となっていたが、放送事業者に対する外資規制の監視強化などを新たに盛り込んだ上で再提出する。

photo NHK(東京都渋谷区)

 改正案は、NHKが積み立てた決算の剰余金のうち一定水準を超えた部分を受信料値下げの原資とする仕組みを導入し、実質的にNHKに継続的な値下げを義務付ける。剰余金は現在、経営の安定のために翌年度に繰り越されているが、繰越剰余金は増加傾向にあり受信料の値下げに活用できるようにする。

 これに併せ、テレビを設置しているが受信料を支払っていない世帯から割増金を徴収できる制度も盛り込み、受信料負担の不公平感をなくして値下げにつなげる。

 さらにNHKが子会社を束ねる中間持ち株会社を設立できるようにする仕組みを設ける。NHK本体の傘下にある子会社を整理統合してグループ再編をしやすくするのが狙い。

 一方、外資規制に関しては、外資比率が法定の上限を超えた際、直ちに事業認定を取り消すのではなく、期間を定めて是正を求める猶予措置を創設。定期報告に加えて外資比率に変更があった場合はその都度報告を求める。放送法の定める「20%未満」の上限比率に近づいた場合は届け出をより厳格化する。

 放送法改正案は今春の通常国会に提出されたものの、総務省幹部の接待問題や放送事業者の外資規制違反が相次いで発覚したことから野党が反発して審議が進まず、政府が成立を断念した経緯がある。

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