2023年7月の改正道交法施行で基準を満たせば運転免許なしに運転できるようになった電動キックボードによる事故で、飲酒運転によるものが目立っている。警視庁は7月5日、東京都内115カ所で飲酒運転の一斉検問を実施し、電動キックボードの利用者にもアルコールチェックを行うなど、飲酒運転事故に対する警戒を強めている。
警視庁によると、5日の一斉検問では酒気帯び運転で12人を摘発。このうち5人が電動キックボードの利用者だった。一斉検問は、例年7月に飲酒運転の取り締まり件数が最も多くなることから実施され、無免許運転などその他の法令違反でも53人が摘発された。
警視庁交通執行課によると、今年5月末までの都内の乗用車やオートバイなどの事故件数8882件のうち、飲酒事故は72件で全体の約0.8%だった。一方、同時期にあった電動キックボードによる事故70件のうち飲酒運転による事故は14件で、全体の20%と高い割合を占めていた。
乗用車などに比べて電動キックボードによる事故で飲酒運転の割合が多いことについて、交通執行課の担当者は、会社や飲食店からの帰り道などで気軽に短距離で利用する人が多いことを理由の一つに挙げる。同課の丸山佳高管理官は「飲酒運転による悲惨な事故が一件でも減るよう、ご協力をお願いしたい」としている。
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