気象庁地磁気観測所(茨城県石岡市)は10月11日、同日午前0時14分に磁気嵐が発生したと発表した。磁気嵐は数日間継続するとみられる。人工衛星に障害が出たり、GPSの測位誤差が大きくなったりする恐れがある一方、日本各地でオーロラが観測できる可能性が高まっている。
磁気嵐は太陽の黒点でエネルギーが放出される太陽フレアによって地球の磁場が乱される現象。情報通信研究機構(NICT)が9日午前10時56分に大規模な太陽フレアの発生を確認していた。
同機構によると、電気を帯びた上空の大気層を通信で利用する航空機や人工衛星に障害が出る恐れがあり、GPSの測位誤差に注意が必要という。ただ、携帯電話やPCなど、地上で使う通信機器への影響はほとんどないとしている。
一方、オーロラは太陽から放出された電気を帯びた粒子が、地球の大気にぶつかって発光したもので、磁気嵐の発生時には観測しやすくなる。
Xでは、11日未明に観測されたオーロラの画像が相次いで投稿されている。国内でみられるオーロラは赤く光る「低緯度オーロラ」。北海道陸別町の銀河の森天文台の担当者は「北の方角に発生する。夜間ならいつでも出てくる可能性がある。ただ、日の出日の入りに近い時間帯は、朝焼けや夕焼けとの区別が難しい」とアドバイスしている。(高木克聡)
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