【ソウル=桜井紀雄】韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が12月3日夜に宣布した非常戒厳を巡り、完全武装した戒厳軍が国会に突入する様子など、緊迫した状況は、SNSに投稿された動画を通じてリアルタイムで世界に発信された。
国会上空を軍のヘリコプターが飛び交い、軍兵士が国会の敷地内に突入する様子は、国会に詰めていたメディアの記者やカメラマンを通じてテレビ中継された。
それに加え、国会前に集まった市民や、国会関係者、国会議員らもスマートフォンで撮影し、動画投稿サイトYouTubeに多数の映像が投稿された。
最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が塀を乗り越えて国会に入る姿を映したライブ配信は200万人以上が視聴した。
非常戒厳の解除要求決議を可決した国会本会議を主宰した禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長の動画チャンネルも数十万人以上が視聴した。
突入した軍兵士と国会関係者の間で小競り合いがあったものの、兵士らが実力を行使し、けが人が出るような大規模な衝突は確認されていない。
兵士らも多数のカメラを意識し、手荒な行動をある程度自制せざるを得なかったとみられる。
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