3Tier構成とHCIの“いいとこ取り” 「Dell Private Cloud」と、Dellストレージのエース「PowerStore」の実力を探る柔軟性とシンプルさを両立させる

多くの企業が、長年使い続けてきた仮想化基盤の「継続性」という壁に直面している。これを単なる危機と捉えるかインフラを根本から最適化する好機と捉えるかで、企業の命運は分かれる。デル・テクノロジーズとSB C&Sが示すのは、従来型構成の柔軟性と最新の運用性を両立させた「分離型アーキテクチャ」への転換だ。特定ベンダーの戦略に左右されない、持続可能なプライベートクラウドの真価を探る。

PR/ITmedia
» 2026年03月19日 10時00分 公開
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 BroadcomによるVMwareの買収は、日本企業にも大きな衝撃をもたらした。VMwareは長年にわたり仮想化市場で高いシェアを維持してきただけに、買収後に相次いで発表されたライセンス体系や製品オファリングの変更は、多くの企業にコスト面と将来性の面で不安を与えている。その混乱は現在も収まる気配がない。多くの企業が“脱VMware”を模索する状況が続いている。

 デル・テクノロジーズとSB C&Sが共催したオンラインセミナー「脱VM時代の最適解−HCIの次を創る分離型アーキテクチャと根幹ストレージの実力を解剖」の開会あいさつに立ったデル・テクノロジーズの郡司雅仁氏(パートナー事業本部 第一営業統括部 担当部長)は、「VMware製品の代替策を検討する中で重要なのは、『短期的な移行先』ではなく『長期的に継続可能な基盤』を探すことです」と強調した。

「Dell Private Cloud」が実現 “いいとこ取り”のアーキテクチャ

 従来の仮想化インフラは、アーキテクチャの観点から「柔軟性」または「シンプル」のどちらかを選ぶ必要があった。

 柔軟性に優れているのは3層構成(3Tier)のアーキテクチャで、「ワークロードのニーズに合わせた独立したスケーリング」「リソースの効率的かつ最適な利用」「ベンダーロックインを回避する柔軟性」といったメリットがある。ただし、複数ベンダーの製品で構成される場合、システムが複雑化し、管理者の負担が増えやすい。各製品の保守に関してベンダー間で見解の不一致が生じがちな点にも注意が必要だ。

 シンプルさが特徴のハイパーコンバージドインフラ(HCI)は「オーダーやオンボーディング、デプロイが容易」「自動化されたライフサイクル管理」「合理化されたシングルスタックサポート」といったメリットがある。しかし、シンプルだからこそ生じる制約もある。ハイパーバイザーのベンダーロックインが避けられず、ノード数の増加に伴ってライセンスコストも高騰する。固定的なアーキテクチャから非効率的なコンピュートとストレージの拡張を余儀なくされる。

 そんな3TierとHCIの「いいとこ取り」をしたのが、高い柔軟性と永続性を備える「Dell Private Cloud」(DPC)だ。

 デル・テクノロジーズの川添薫氏(APJインフラストラクチャーソリューションズ事業 ストレージチャネル/ディストリビューター担当)は「分離型インフラを採用したDPCは、ネットワーク、コンピューティング、ストレージを独立したリソースプールとして扱いながら、単一のコンソールで統合管理します。そうすることで、3Tierの柔軟性とHCIのシンプルさを両立させます」と説明した。

 DPCの特徴としては、ハイパーバイザーフリーであること、HCIのようにリソースやアップグレードの展開を簡素化する「運用の自動化とライフサイクル管理(LCM)」に対応していること、スピーディーに問題を解決する「デル・テクノロジーズによるシングルベンダーサポート」が提供される点などが挙げられる。

3TierとHCIの「いいとこ取り」を実現するDPC(提供:デル・テクノロジーズ)《クリックで拡大》

DPCの中核を担う「Dell Automation Platform」とは

 DPCは、コンピューティングノードとしての「PowerEdgeサーバ」、ストレージノードの「PowerStore」「Dell Private Cloudライセンス」「Dell Automation Platform」(DAP)で構成されている。中でもDAPは、DPC全体の構築と運用を支える中核コンポーネントだ。

 「DAPはDellが検証済みのブループリントカタログを用いて仮想化インフラの導入から拡張、ライフサイクル管理まで自動化するプラットフォームで、オンプレミスとSaaSに対応しています。これによって、従来は手作業だったプロビジョニング作業を大幅に削減し、短時間で安定した環境構築を実現します」

 DAPは、DPCの費用対効果向上にも大きく貢献する。「PowerEdgeサーバは、従来のサーバやHCIとの比較で約7対1のサーバ削減効果を示し、必要なノード数、CPUコア数、ハイパーバイザーのライセンス数を大幅に削減します。PowerStoreは従来のストレージやHCIと比較して5対1のデータ削減を保証しており、ストレージ容量を圧縮します」

 デル・テクノロジーズの石山啓一氏(パートナーSE部)は、Webコンソールを用いた操作をデモンストレーション形式で紹介。PowerEdgeサーバのオンボーディング、工場出荷状態へのリセット、vSphereクラスタの自動デプロイ、vCenterでの統合管理、ワンクリックアップデートやログ取得といった運用機能の主要な操作を一連のフローとして提示した。

 「これまでVMware HCIアプライアンスの『VxRail』で高い評価を得てきた運用性を、より柔軟な構成のDPCでも実現できます。ワンクリックのアップデートやログバンドル作成など、使い慣れた機能も引き続き利用可能です」

 DPCでサポートされているプラットフォームは、現時点では「VMware vSphere」「Red Hat OpenShift」の2製品だが、「Nutanix」「Azure Local」「KVM」なども順次追加される予定だ。

 「DAP/DPCのエコシステムはどんどん拡大し、進化します。私たちが公開するロードマップにご期待ください」(川添氏)

 事例として、米テキサス州中堅都市圏の公共交通機関、米カリフォルニア州のオーディオビジュアル機器メーカー、インド拠点のグローバルヘルスケア企業での取り組みが紹介された。いずれの企業でも、コスト最適化、運用負荷軽減、将来の選択肢確保といった観点でDPCの導入効果が高く評価されている。

DPC構成で採用される“Dellストレージのエース”PowerStore

 PowerStoreはデル・テクノロジーズのオールフラッシュストレージの旗艦に位置付けられている製品で、ファイルとブロックの両方に対応するユニファイドストレージとして設計されている。

 SB C&Sの中田浩嗣氏(ICT事業本部 技術本部 技術統括部 第1技術部 2課)は「PowerStoreはDellストレージのエース製品です。『データ削減率5:1の保証』、1本ずつドライブを追加できる『無駄のないサイジング』『コントローラーアップグレード』による運用が特に大きな強みです」と強調した。

 5:1のデータ削減保証とは、重複排除と圧縮を組み合わせた実効容量の目安だ。対象のデータは限られるものの、仮想化環境も含めた各環境で高い費用対効果を発揮する。コントローラーアップグレードは無停止で最新世代に換装できる仕組みで、長期運用時のコスト最適化に貢献する。

 2025年12月にリリースされたPowerStoreOS 4.3は、セキュリティ、ハードウェア、障害対策に関する機能が強化された。PowerStoreOS 4.3も含む直近の主なアップデートポイントは以下の通りだ。

 MPA(Multiparty Authorization)は、電源のオン/オフ、ネットワーク設定変更、ストレージリソース削除など影響の大きい操作を複数の承認者で制御し、人的ミスに起因する障害リスクを軽減する。

 Secure Snapshotはランサムウェア対策として、保持期間内は管理者であっても削除できないスナップショットを作成できる。ファイル環境にも対応する。

 ハードウェアアップデートにも注目したい。QLCモデルの30TB QLC SSDが追加されており「従来比2倍のストレージ容量を低コスト、省スペースで実現してDPC環境の構築コストをさらに圧縮します」と中田氏は説明した。

 同期レプリケーション機能も直近のアップデートで強化された。ファイバチャネル(FC)環境やファイル環境での同期レプリケーションがサポートされ、追加ライセンス不要で利用できる。

 File Top talkersは、ファイルシステム内でI/Oを多く発生させているユーザーやホスト、共有フォルダを可視化する。パフォーマンスを劣化させている原因の特定やリソース最適化に貢献するという。

I/O分析でパフォーマンス劣化の原因を迅速に特定(提供:SB C&S)《クリックで拡大》

SB C&Sのビジネス支援体制

 SB C&Sはマーケティング部内にDell製品専任チームを編成しており、案件創出から受注後の構築サービスまで幅広く支援している。

 SB C&Sの菅原徹明氏(ICT事業本部 システム基盤推進本部 プラットフォーム推進統括部 マーケティング1部 3課)は「基本的にはパートナーの営業担当の方と一緒に各案件を支援します。構築サービスとして『基本セットアップサービス』と『拡張セットアップサービス』のメニューを用意しています」と説明した。

 基本セットアップサービスは、詳細設計(パラメーター作成)とヒアリングから現地構築作業、単体テストをパッケージ化したもので「PowerStore」「Unity XT」「VxRail」「PowerProtect Data Domain」などをサポートする。

 拡張セットアップサービスは、基本セットアップサービス対象に含まれていない製品や作業を提供するサービスで、基本設計書作成やデータ移行、システム移行などをカバーする。「PowerEdgeサーバのハイパーバイザー構築からレプリケーション設定、バックアップソフト(Veeam、PPDMなど)の導入、サードパーティー製品の導入まで幅広い支援が可能です」(菅原氏)

SB C&SのDell製品専任チームが案件創出から受注後の構築サービスまで幅広く支援(提供:SB C&S)《クリックで拡大》

 貸出機としてPowerStore 500T、VxRail、NutanixベースのXCノード、GPUサーバなどを保有しており、検証やPoC段階でもサポートできる。Azure Localに対応した「AXノード」も近日中に貸出機として提供予定だという。

 DPCは中長期的なインフラ戦略に貢献するプラットフォームだ。DAPによるシンプルな展開と運用、PowerStoreによる高次元のデータ削減保証と最新セキュリティ機能、SB C&Sによる手厚い支援体制が組み合わさることで、仮想化環境の移行に関する課題を一気通貫で解決する体制を整えられる。仮想化ソフトウェアの移行に悩んでいる企業は、柔軟性とシンプルさのいいとこ取りを実現するDPCの導入をぜひ検討してほしい。

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提供:デル・テクノロジーズ株式会社、SB C&S株式会社
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