News:ニュース速報 | 2001年3月14日 05:48 更新 |
日弁連と弁理士会が運営する工業所有権仲裁センターは3月14日,イトーヨーカ堂が「itoyokado.co.jp」を明け渡すよう取得者に求めていた紛争で,イトーヨーカ堂の主張を認めドメインを同社に明け渡すよう取得者に命令する裁定を下した。
裁定文によると,itoyokado.co.jpは神奈川県内の企業が1999年7月に取得。この企業は同ドメインに開設したホームページで「ITOYOKADO.CO.JP 上記ドメインお譲りします」などと販売を呼び掛けていた。また昨年には,Yahoo!オークション同ドメインを最低落札価格10億円で出品していた。
イトーヨーカ堂は同ドメインが同社の商標に酷似しており,またドメイン転売を目的に不正に利用されているとして,同ドメインの明け渡しを求めて同センターに申し立てていた。
取得者は「ドメイン名が商標に似ているからといって,そのホームページが商標権者によって作成されたと誤認されるとは限らない。ドメイン名使用商標権者の権利を侵害するか否かは,ホームページの内容を総合的に判断して考えるべき」として商標は侵害していないと主張。またオークションに出品した点については「遊びで出品した。落札されても困るので,絶対に落札されない金額に設定した」とした。
これに対し同センターは商標権の侵害を認め,さらにドメイン名が不正目的で使用されているものと全員一致で裁定。イトーヨーカ堂に同ドメインを明け渡すよう命じた。
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工業所有権仲裁センター
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