News:ニュース速報 | 2001年5月16日 06:05 更新 |
組織内で違法にソフトをコピーされ,著作権を侵害されたとして大手ソフト会社が資格試験予備校に損害賠償を求めていた裁判で,東京地裁は5月16日,ソフト会社の訴えを認め,資格試験予備校に8472万400円の損害賠償支払いを命じる判決を言い渡した。
ソフトメーカーで構成するビジネスソフトウェアアライアンス(BSA)は「組織内での違法コピーを認めた国内初の判決」としている。
裁判は,米Apple Computerと米Adobe Systems,米Microsoftの3社が,大手資格試験予備校・東京リーガルマインドに対し,著作権侵害への損害賠償を求めていたもの。BSAによると,東京リーガルマインドは3社のソフトを違法にコピーして業務に使用していた。またコピー防止機能の「ネットワーク・プロテクション」を回避できるソフトも導入し,組織的に違法コピーを利用していたとしている。
3社は違法コピーソフトの消去と損害賠償を求めて昨年4月に提訴。東京リーガルマインド側は,違法コピーが発覚した後,正規品を購入すれば過去に違法コピーをした分についての損害賠償を払う必要はないとして争っていた。
判決では,「正規品を購入すれば損害賠償は不要」とする東京リーガルマインドの主張を認めず,正規品の小売価格を算定基準とした損害賠償を東京リーガルマインドに命じた。
BSAによると,訴えた3社は判決を歓迎しているという。
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